では、実際に長時間労働を減らすためには何ができるのでしょうか? まず、自分がどんなことに時間を使っているのかを把握することから始めましょう。この際、把握することを求められない環境にいたとしても、自発的に把握しようとすることが重要です。
これはつまり、自分にとって、会社にとって、上司にとって、何が重要で何が重要でないかを把握するということです。できるだけ厳しく、批判的に、日々行っている仕事の優先順位を見直すようにしましょう。
次に、あまり重要ではない仕事に対して「ノー」と言えるようにしましょう。
- 重要でない会議の出席をできるだけ断わりましょう。その際、相手の気分を損ねないようにほかの仕事で忙しいと説明したり、会議に参加しない代わりに議事録を送ってほしいと頼んだりするのを忘れないように。
- メールをチェックするとき、受信ボックスに入っているメールをできるだけ削除しましょう。
- どうしても断れない仕事があるときは、少し手を抜いてもいいような仕事なのかを遠回しに確認しましょう。本当に必要でない限り、完璧に仕上げるためだけに何時間もかけるようなことは避けるようにしましょう。
このように、個人単位の習慣を変えることも重要ですが、会社単位では「強い意志を持ったリーダー」が組織の慣習を変えていく必要があります。このようなリーダーは、組織の価値観を根本的に変えなければいけません。仕事量に関係なく、土曜日出勤を良しとする文化はありませんか? また、家族の用事で早く帰る社員を白い目で見るような空気はないでしょうか?
もちろん、このような価値観は簡単に変わるものではありません。評価基準としては、単純に労働時間を計算するほうが簡単でしょう。しかし、賢いリーダーたちは、結果を出すためには社員に効率良く働いてもらう必要があると分かっています。労働時間ではなく結果を重視することが大切だと覚えておきましょう。
- OLの考えるダメ上司、1位は「発言にブレがある」あの人
「この人、言ってることがころころ変わるなあ」「ついこの間までは反対のことを主張してたのに」――上司に対してそんな不満を感じたことがある人は多いだろう。「40〜50歳代の男性上司に関する意識調査」で、女性社員の考える“ダメ上司”像が明らかになった。
- 「残業は減らせない」のウソ
残業が恒常化してくると、残業することが当たり前になってしまいがち。ところが本当に残業は減らせないのでしょうか。いくつかの資料をもとに解説します。
- その残業、本当に必要ですか?
私たちビジネスパーソンが残業をするのは、やむを得ないことなのでしょうか? 残業の多くは、生産性がきわめて低く、実際には必要がないものです。朝の時間に注目することで残業を減らし、生産性を上げ、生活の質を向上させてみませんか?
- 残業についての考え方、経営者と従業員で違い
毎月、どのくらい残業していますか? 会社の従業員に聞いたところ「10〜30時間」と答えた人が最も多く、次いで「10時間未満」「31〜50時間」と続いた。みずほ総合研究所調べ。
- 効率的な経営で「サービス残業」の根絶を
4月から労働基準法の改正で、残業代の割増率が引き上げられました。大企業はもちろん、中小企業も対応が迫られています。まず最初は、労働時間の把握から始めてみましょう。
copyright (c) mediagene Inc. All rights reserved.