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ISOT 2012:アイデア創造名人が語る、文房具と知的生産の関係

文房具には、知的生産性を高める効果もあると言われています。その文房具と知的生産の関係について、アイデア発想名人たちに文房具がいかに人間の生産性を高めるかなどを議論してもらいました。

[PR/Business Media 誠]

 7月4日〜6日に東京ビッグサイトで開催した国際文具・紙製品展(ISOT)2012。誠 Biz.IDでは、7月4日と6日にオーリッドのブースからUstreamとニコニコ生放送で生中継。今回は4日に放送した「アイデアと文房具」をテーマにしたトークショーを紹介します。

 ノートやペンなどの文房具は、単純作業だけでなく、知的生産性を高めるためのツールとしても有効です。トークショーでは、この文房具と知的生産の関係について、アイデア発想に詳しいゲスト3人に文房具がいかに人間の生産性を高めるのかを議論してもらいました。また会場では「あなたがほしい新しい文房具」をテーマにしたアイデア出しにも挑戦。3人はどのようなアイデアを発想したでしょう?

 ゲストの3人は、考えるための道具をとことん追求した書籍『考具』の著者、加藤昌治(かとう・まさはる)さん、コクヨのアイデア発想支援サービス「ポケディア」を担当した万木康史(ゆるぎ・やすし)さん、仙台を拠点にアイデア発想のためのコンサルティングを行っている石井力重(いしい・りきえ)さんです。Business Media 誠の吉岡綾乃編集長が司会を務めました。


   左から加藤昌治さん、石井力重さん、加藤昌治さん

アイデア創造名人はこうして発想する

 アイデア発想名人たちが、普段どのようなアイデア発想法を試みているのか、気になりますよね。まずはそれぞれがオススメするアイデア出しの方法を教えてもらいました。

万木さん 決まった発想法はありませんが、アイデアをゼロから考えるのではなく、かたよりなくいろいろなところから情報を集めておいて、それを参考にします。情報源はインターネットが多いですが、やはりメディアに載っている2次情報だけだと自分の情報にならないと感じているので、当事者に会いに行き、ちょっとでも話を聞かせてもらったりもしています。場合によっては競合他社でも話を聞きにいき、できるだけ自分の体験情報にすることを心掛けています。集めた情報は、分かりやすい形で持っておいて、必要に応じて見返してみたりといった感じですね。

石井さん アイデアを出すときは、いろいろな手法を使います。それ以外によくやるのは、歩いてアイデアを出すことです。刺激を受けるし、体を動かすのがいいんです。後はどうしてもアイデアが浮かばないなという場合には“無駄書き”をしますね。円を30個くらい書いてみて、それに線を書き加えてスイカなどのモチーフを作るんです。手を動かすことで、頭が働くようになります。

加藤さん まず、“困るってみる”のは大事かなと思います。困んないとアイデアにつながらなりません。アイデアはマイナスをゼロにするのもプラスにするのもアイデアなので、意外とマイナスって出発点なのかなと思います。マイナスを知っていることが、いいアイデア出しになりますよね。

 三者三様で面白いですね。ちなみに、アイデア発想法にはKJ法やSCAMPER法、TRIZ法といったさまざまな手法があります。誠 Biz.IDでも過去に実践してみた様子を記事にしていますので、よろしければご参考ください。

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アイデア出しに使っている文房具

 アイデア出しをする時に使っている文房具はどんなものでしょうか。

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 まずは石井さん。書く側の紙というよりはペンにこだわりがあるようで、特に書き味がよい、書いていると振動が伝わってくるものを好んでいるとのことでした。また1つのペンを使い続けるのではなく、書くスピードでいくつかのペンを使い分けているとも言っていました。例えば高速でアイデア出しをしたいときには先端がロールタイプのペン「エナージェル」(ぺんてる)を、静かな空間でアイデア出しをするときには先が筆タイプで細くて書きやすいジグレターペン「ココイロ」(呉竹)――といった感じです。

 加藤さんは、なるべく先が太いペンがいいそうです。理由は「自信のないアイデアほど太い字で書くと、それっぽく見える」から。逆に調子がいいときは細いペンを使うというわけではないですが、そういう理由で基本的には太いペンを使っているのだそうです。

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 万木さんは、さすがコクヨに務めているだけあって、ノートにこだわり。ノートやスケジュール帳を2冊入れられる「SYSTEMIC(システミック)」というカバーにノートを2冊入れ、一方は仕事用、もう一方のノートは思い付いたアイデアを書く用なのだとか。ノートを選ぶポイントは、思考の邪魔にならないように、罫線ができるだけないものを選択すると言っていました。


考えたアイデアは手書きのままとっておく? デジタル化する?

 続いては、考え出したアイデアの保管方法について。スマートフォンの普及で、アイデアメモなどの手書き文字をデジタル管理するのがより簡単にできるようになりました。アイデアは手書きすることが多いという3人は、出したアイデアをどのように処理しているのでしょうか?

万木さん アイデア出しは手書きでする機会が圧倒的に多いです。コクヨS&Tのスマホ連係ノート「CamiApp(キャミアップ)」を使って、残しておきたいアイデアを撮影しています。

石井さん 付せんやテーブルコースターやナプキンなどに書きこんだアイデアを、そのままとっておく、もしくはスキャナでデジタル化しています。

加藤さん 書きだしたアイデアからよかったもの、例えば100個中2、3個をコピー機でPDF化して保存しています。

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 万木さんが挙げたCamiAppのように、手書きメモをスマートフォンで撮影してデジタル化する“スマホ連係文具”は2011年に発売したキングジムの「SHOTNOTE(ショットノート)」を初めに、各社から続々と登場しています。

 会場となったオーリッドでも、「KYBER SmartNote」というスマホ連係ノートを発売していて、ISOTにも出展していました。

 KYBER SmartNoteは、テキスト部分をOCR(光学式文字読み取り装置)で処理してテキストデータ化する「KYBER」の技術を使ったノートで、派生製品として塗りつぶした部分の文字をテキスト化するマーカー「KYBER SmartMarker」、手書き情報も含めてテキスト化する名刺スキャン専用機「KYBER SmartCardBox」なども発売中です。トークショーに登場した3人も実際に試してみてKYBERのテキスト変換精度の高さを実感していました。

アイデア出しを実践、テーマは「あなたがほしい新しい文房具」

 最後は、実際に3人でアイデア出しをしてもらいました。テーマはISOTらしく「あなたがほしい新しい文房具」です。ここでは、各自が出した2〜3点のアイデアから、筆者が面白いと思ったものを1つずつ紹介します。全てのアイデアを見たい人は、ぜひ動画をご覧になってみてください。

加藤さん:なんちゃってデザイナー気分になれる角芯ペン

 加藤さんによると、字が下手な人は角芯のペンやマーカーを使った方が字がカッコよく見えるどうです。レタリングっぽく見えるのだとか。ただ、最近日本では丸芯が主流になっていて、角芯は減少傾向にあるので、「文具メーカーの皆さん、ぜひ角芯のものを作ってください」という意味合いを込めてこのアイデアを出しました。



石井さん:デジタルすずり

 小学校時代に習字を習っていたという石井さんは、すみを用意するなど、実際に書き始めるまでの時間が5〜10分かかることに着目したアイデアを出しました。実体験としてこの準備期間があることで、例えば走って習字教室に来たとしても精神統一ができるのだそうです。これと似たことを、スマートフォンからのTwitter、Facebookの投稿前に取り入れようと言うのが「デジタルすずり」です。投稿前にすずりをするように、3分くらい発電レバーを引いたりすることで、落ち着いて投稿ができるというもの。この動作をバッテリーの充電にしてもいいと言っていました。



万木さん:メンバーの気持ちが伝わるノート

 万木さんが「実現可能性はゼロかもしれませんが」と断りつつ紹介したのがこのアイデア。万木さんは個人で使うイメージの強い文具をチームでも使ってほしいと考えていて、会議やアイデア出しの際にメンバー間の気持ちが分かるノートです。石井さんのその場のひらめきで、各自が書いているノートを上から撮影をして、それを他の人も参照して、さらにアイデアを広げていく、といった発想も加わりました。




 以上、トークショーのハイライトをお伝えしました。このほか、ペンをノックしてカチカチさせると軽度な刺激を産んで発想につながるという話も興味深かったです。筆者が気になったのは“自分色”を持つという話。ビジネス上では難しいかもしれませんが、自分用の色を持っておくことで、いつも使っている黒色のペンを使うときとは違うアイデアが生まれるかもしれないという話でした。

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 文房具と知的生産の関係について、より詳しい議論を見たいという人はぜひ動画をご覧ください。


提供:株式会社オーリッド
アイティメディア営業企画/制作:誠 Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2012年7月30日


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