なんでウソをついてまで人をほめるの?カラテカ入江の「後輩力」(1/2 ページ)

人は誰でもホメられるとうれしいもの。でも、むやみに服装や持ち物のブランドをホメるのは逆にリスクを伴います。お世辞でもおべっかでもなく、本心を口にしましょう。

» 2012年09月24日 11時00分 公開
[カラテカ・入江慎也,Business Media 誠]

集中連載『後輩力 凡人の僕が、友だち5000人になれた秘けつ』について

カラテカ・入江慎也さん

 友人5000人芸人で話題のカラテカ・入江慎也が人付き合いの秘けつをすべてさらす!

 人間関係でうまくいかないことって多くないですか? 会社の上司や部下、学校やサークルでの先輩後輩、ご近所付き合いなど、私たちの周りはさまざまな人間関係で成り立っています。

 つまり、人づきあいがうまくいけば、仕事もプライベートも、すべてがうまくいくのです。僕のもとにはよく、友達作りや人づきあいについての相談がもちかけられます。「どうしたら友達をたくさん作ることができるんですか?」「人づきあいがスムーズにできる方法があったら教えてください」人づきあいで悩んでいる人は多いと思います。

 「友達5000人芸人」といわれるぼくですが、実はぼくも最初は、人付き合いで悩んでいました。でも、「後輩力」に気が付き、「後輩力」を磨くことを心掛けてからは、一気に状況が変わりました。

 この本では、僕がなぜ友達5000人になれたのか、いろいろな分野の友達や知人を増やすことができたのか、その秘けつである「後輩力」を紹介します。


目次

  • 第1章 後輩力の掟
  • 第2章 後輩力の磨き方
  • 第3章 後輩力マナー講座
  • 第4章 もしものときの後輩力

 僕はわりと人をホメるのが好きなタイプです。人は誰でもホメられるとうれしいものだと思うから。でもせっかくホメたのに、結果マイナスになってしまった、なんてこともあります。僕の恥ずかしい失敗談を紹介しましょう。

むやみに服装や持ち物のブランドをホメるのはリスキー

 それは、先輩のバッグを見たときでした。僕が「そのボッテガいいっすね」と先輩のバッグをホメました。そしたらなんと、それはもっと安いブランドのバッグだったんです。間違えたこちらも恥ずかしいですが、先輩の方もボッテガ・ヴェネタっぽいけど安いバッグを使っている、というふうに見えてしまい、恥ずかしい思いをさせてしまったわけです。

 先輩は笑いに変えて「ボッテガちゃうで〜」と言ってくれましたが、間違えた僕は自分が恥ずかしくて仕方ありませんでした。笑えないですし、ギャグで返しようがありません。

 逆に僕自身が、後輩に言われて恥ずかしい思いをしたことがあります。「その時計はフランク・ミュラーですね! 100万円くらいですか? カッコいいなあ!」ってホメてくれたんです。でも、僕がしていたのはフランク・ミュラーではなくて、ガガってブランドの時計。

 ガガの時計も10万円くらいするし、僕にとってはかなり自慢の一品。なのに、100万円とか言われてしまうと、何だか自分がしている時計がしょぼく感じられてしまって……。むやみに先輩の服装や持ち物をホメるのは、リスクがあるということです。よほど自信がなければ、ブランド名や値段について語るのは控えましょう。

本人ではなくまわりをホメる

 一方、プラスになるホメ方もあります。本人ではなく、その周りをホメることで、結果的にその人もいい気分になってくれる、そんなホメ方です。

 例えば、先輩や上司がいつも通っている店に連れていってくれたとき。料理や雰囲気だけでなく、店主が好印象だったら「あの店の大将はすごくサッパリしていて気持ちのいい人でしたね」とホメます。すると「そうだろう、とってもいい人だろう。オレとはもう20年来の付き合いなんだよ」と喜んでくれます。

 そして、その店の良さを分かってくれたことを知って、また連れていってくれることもあるでしょう。僕は先輩から教えてもらった映画や店がよかったときも、すぐにメールして報告します。「早速あの映画を観てきました! 先輩がおっしゃっていた通り、あったかい気持ちになれる作品ですね」とか、「すすめていただいたカフェに女の子と行ってきました。スイーツがおいしいって喜んでくれました!」とか。

 「先輩から教えてもらったもの」が素晴らしいと、当然後輩もうれしい気分になるものです。そんな人間なので、先輩が広いマンションに引っ越したり、新しく家を建てたりして、初めて遊びに行くときは僕までうれしくなって、「うわ〜! なんて広い部屋なんでしょう! 夢ありますわー! このクローゼット、僕の部屋より広いなあ、ここに住めますね!」くらいのハイテンションになってしまいます。

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