女子に売れるか「ショットノート」――200万冊超のベストセラーに死角あり?仕事耕具(2/3 ページ)

» 2012年09月28日 10時00分 公開
[鷹木創,Business Media 誠]

ショットノートは「可愛くない」

参加者は男女に別れて座り、テーブルごとにチームを組んで議論した
キングジム社内で不評だったというショッキングピンクのショットノート

 そもそもなぜ女性に使ってもらえないのか。集まった男性陣・女性陣ともに理由として挙げたのが「可愛くない」こと。確かにショットノートは可愛いタイプのデザインではない。今でこそパステルカラーのバリエーションも増えたが、当初は黒か白のみのカラーバリエーションでカチッとしたデザイン。「もともとビジネスパーソン向けなので、男性が好むデザインなのでは」(参加者)

 キングジムでもショットノートのデザインについては認識しており、「試しにショッキングピンクのショットノートを作ったことがあった」という。ただし、社内で不評で発売には至らなかったが……。

 販売戦略にも意見が出た。奈良から駆け付けた男性参加者は「スマホユーザーが増えるのはこれから。ノートに書くことは好きなはずだけど、それをスマホに取りこむメリットや楽しさが分からないのでは? そうした楽しさやメリットをアピールしたガイドブックを出したらいい」という考え。確かに昨今、売れ筋の手帳やノートを見てみると、ほぼ日手帳にせよ、モレスキンにせよ、ガイドブックが存在する。ショットノートにガイドブックがあれば分かりやすいかもしれない。

 「女性誌にとりあげてもらっては」という女性参加者もいた。「文房具屋さんで手に取っても分かりづらい。実際に書いてスマホに取りこめるお試し用ショットノートを店舗においてほしい。もしくは女性誌の付録にしてみては」

 参加者のうち最年少の女子高校生は価格(241円〜)に不満。「メモ帳は100均で買えますから」。社会人でもメモはコピーの裏紙で済ます人は多い。できればもっと安価にしてほしいというわけだ。このほか「アプリを立ち上げるのが面倒」「Evernote連係ってなに?」などの意見も出た。


奈良県から来たという男性(左)や女子高校生(右)など参加者は多彩

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