若手社員はなぜ“やる気”がなくなるのか 成長ブレーキを踏む人たち若手社員のうちに学びたい、「上司力」入門(2/4 ページ)

» 2012年10月18日 11時00分 公開
[吉田実,Business Media 誠]

「成長ブレーキ」チェックリスト

 成長のブレーキは誰もが持っている。大切なことは、自分がどのようなブレーキをかけているのかを自覚することだ。簡単なチェックリストを用意したので、皆さんの成長のブレーキとなっているものを確認していただきたい。以下の6つの項目を、5段階※で評価してほしい。

「成長ブレーキ」のチェックリスト

(1)「今の自分では今していること以上はできない」と思っている

(2)「これぐらいでいいかな」という慣れのような気持ちがある

(3)「今以上に大変なことをしたくない」という気持ちがある

(4)周りからの評価が気になる

(5)否定されたり、失敗することを恐れる気持ちがある

(6)周りを信用できていないと思う

※5:とても当てはまる、4:やや当てはまる、3:どちらともいえない、2:やや当てはまらない、1:全く当てはまらない

 いかがだろうか? 4や5の数字が付いている項目がある人は要注意だ。数字の高いところが、自分の成長のブレーキになっている可能性が高い。

 社会人の成長を考えた時、入社当時は知らない知識を身につけたり、新たなスキルを身につけたりすることが成長することであると言える。しかしながら、社会人経験が長くなってくると、先ほどお伝えしたように、多くの「成長ブレーキ」を抱えるようになってくる。

 もちろん、常に新たな知識やスキルを身につけることは重要であるが、それ以上に「成長ブレーキ」を解消することこそが、成長につながることが多い。

 新たにマーケティングスキルを学ぶより、上司とのわだかまりを取り除いたほうが、自分らしい成果につながることが多いのだ。

 取り除くべき最も重要なものが、この「成長のブレーキ」なのである。

 実際に、若手から中堅社員に対する研修において、5時間くらいの総合的な実践演習を行う。この実践演習を行うと、顕著に表れるのが自分のブレーキの癖である。日常において、自分が知らず知らずのうちに、踏んでいるブレーキを研修の場においても、踏んでいることに気づくのだ。ブレーキを踏み続けた場合の未来をイメージして、ブレーキ外しを行う。ブレーキを外すのは、そう簡単なことではないが、まずは、自分がブレーキをかけていると自覚することが第一歩である。

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