上司力とはどのようなチカラなのか? 3つの要素を紹介する若手社員のうちに学びたい、「上司力」入門(2/4 ページ)

» 2012年11月01日 11時00分 公開
[吉田実,Business Media 誠]

理想の上司は橋下徹、天海祐希

 産業能率大学が毎年「新入社員の理想の上司」という調査結果を発表している。新入社員に対して理想とする男性上司、女性上司を聞いたもので、今年は、男性上司の1位が大阪市長の橋下徹さん、女性上司の1位が女優の天海祐希さんであった。

理想の上司(産業能率大学のデータを基に作成)

 理由は、いずれも「リーダーシップがありそう」となっている。もう少し詳しく見てみると、「態度や姿勢が手本になりそう」という意見が最も多い結果となっている。これは、昨年の「やる気を引き出してくれそう」、一昨年の「適切なアドバイスをしてくれそう」という傾向から変化しており、新入社員が上司に対して、力強いリーダーシップを求めていることが伝わってくる。

 この傾向は、新入社員に限ったことではない。時代の変化が激しくなると、変化を見極め、変化を先取りする「リーダーシップ」が求められてくるのだ。これは、幕末の歴史や、戦後の歴史を見ても明らかである。グローバル化が進行し、未来が不確実になってきている今こそ、「リーダーシップ」が必要とされるのだ。

 上司力として身につける、1つ目の力がこの「リーダーシップ」、即ち、目的に向けて人や組織を動かす力である。そして、新入社員の調査にもあるように「態度や姿勢が手本になりそう」であるかどうかが、人がついていきたいと思えるかどうかの分かれ目になる。いくら偉そうなことを言っていても、上の顔色をうかがってばかりいる上司や、自信がなさそうな上司には誰もついていかない。そして、リーダーシップを鍛える上で最も重要なのが、「ぶれない」自分を鍛えることだ。あなたは“他人”ではなく、あなたは“あなた”である。あなたが“あなた”である理由を磨き続けることこそが、あなたのリーダーシップを高めていく。

 自分のリーダーシップの源泉となるものを磨き続けることこそが、第一歩なのである。

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