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» 2012年11月13日 11時00分 UPDATE

仕事耕具:“自炊の定番”が一新! PFU最新ドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」を試す(前編) (1/3)

PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」シリーズに新しいフラッグシップモデル「iX500」が加わった。「S1500」の直系進化モデルだ。従来の機能はほぼそのままに、読み取り速度の高速化や無線LAN対応などを果たした。発売に先駆けて実機を借りることができたので、その使用感を試した。

[森田秀一,Business Media 誠]
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 PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」シリーズに新しいフラッグシップモデルが加わった。その名も「iX500」。ADF(自動原稿送り機構)を搭載する「S1500」の直系進化モデルだ。従来の機能はほぼそのままに、読み取り速度の高速化や無線LAN対応などを果たしたという。11月30日の発売に先駆けて実機を借りることができたので、その使用感を試してみた。


毎分25枚はダテじゃない!

st_ss01.jpg 11月30日発売予定の「ScanSnap iX500」。未使用時にカバー類を折りたたんでコンパクトになるデザインは、従来から引き継いでいる

 PFUのScanSnapといえば、書類や名刺の電子化、さらには書籍の“自炊”でもおなじみの超・定番モデル。日本におけるドキュメントスキャナ市場を開拓した先駆者だ。今やキヤノン、エプソン、ブラザーなどが、複数枚のA4用紙を連続して読み込めるドキュメントスキャナを出しているが、それもScanSnapの成功があってこそのものだろう。

 さて、iX500は外観からも分かるように、2009年2月発売の「S1500/S1500M」の機能性をほぼそのまま継承したモデルだ。開閉式の給紙トレー兼本体カバーは、センサー部へのホコリの侵入を確実に抑えるとともに、未使用時にコンパクトにしておくための機構であり、地味ながら重要な構造と言える。

 その給紙カバーを開き、さらにスタッカー(排紙トレー)を開くと、ピアノブラック調に処理された操作部が現れる。光沢感が非常に高く、通電を示すランプの光も、操作部の内側から漏れ出るような風合いで、味わいがある。

 一般に、ピアノブラック調をはじめとした高光沢処理は高級感があるが、日常使用にあっては指紋が付着しやすいとかホコリが目立つといった短所もある。iX500は、2つのカバーを開けた先ではじめて光沢部が露出するという構造になっており、まさに“いいとこどり”を目指したのだろう。


st_ss02.jpgst_ss03.jpg 左は給紙トレーとスタッカー(排紙トレー)をフルオープンした状態。右は側面。スタッカーは中空に浮いている状態なので、iX500本体を机の手前端に置いても、スキャン原稿を受け止めてくれる

st_ss04.jpg ACアダプターで動作する

 スキャナとしてのハードウェア性能はどうだろうか。カタログスペックによるとiX500は、1分あたり25枚の読込速度だ。この性能が本当かどうか、チェックしてみた。

 テストにあたって今回用意したのはA4用紙25枚。いずれも筆者が仕事で実際に読んだり印刷したもので、多少のシワやホチキス跡も付いている。比率としては19枚分が両面印刷、6枚が片面印刷となっている(印刷してある面は合計で44ページ)。

 ScanSnap側の設定は「スーパーファイン(カラー/グレー300dpi、白黒600dpi相当)」「カラー」「両面読み取り」「PDFに保存」「ファイルサイズ圧縮率 3」「『検索可能なPDF』の作成をオフ」。この状態で、スキャナ本体のScanボタンで読込を開始し、原稿最終ページの終端が排出されるまでをストップウォッチで計測した。

 5回ほど計測してみたが、平均は54〜55秒。目視かつ手動での測定となるため、多少のずれはあるだろうが、間違いなく「1分あたり25枚」は達成されていると言っていい。従来モデルのS1500が「1分あたり20枚」だったのに対し、着実に進化しているようだ。


st_ss06.jpgst_ss07.jpg スキャン中はミニウインドウにステータスを表示。スキャンの各種設定は常駐ソフト「ScanSnap Manager」で行う

 ちなみに接続するUSBポートの規格を変えても、スキャン速度はほぼ一定(今回のテストでは55秒前後)だった。iX500はUSB 3.0に対応しているため、当初はその効果かとも思ったが、USB 2.0ポートにつなぎ替えても、スピードの落ち込みを感じられなかった。USB 3.0対応PCは急増中だが、実環境にあるPCのほとんどはUSB2.0だ。USB 3.0対応でなくても「1分あたり25枚」の性能を享受できる意味は大きい。

 なお、原稿終端ページの排出から、PC側で実際にスキャン完了メッセージが出るまではの時間については、USB 3.0と2.0で若干の差があるようだ。体感値でおよそ5〜10秒程度の範囲でバラツキがあるように思う。ただ、この待ち時間はそれほど気にならないだろう。「原稿をセットしてから、スキャンし、最終的に排紙トレイから取り出すまでの拘束時間」が重要なのであり、PC前でキーボードやマウスの操作ができる状態なら、いくらでも並行作業を行え、待ち時間を感じにくいからだ。

 S1500からスキャン性能がアップした要因は、メカ部分の進化も大きいようだ。給紙用のローラーは部品交換周期が約20万枚へと向上(S1500は10万枚)。また、これまでの「パッドユニット」はブレーキローラーに改め、同じく交換周期が約20万枚になった(S1500は5万枚)。部品の耐久性はもちろん、用紙の搬送性能も上がっているという。


st_ss08.jpgst_ss09.jpg iX500はUSB 3.0に対応。ポート形状からも分かる。右はiX500の内部。上部に2つ並んでいるのが新採用の「ブレーキローラー」。従来は、原稿の分離に「パッド」を使っていた

 そして、もう1つが新しい画像処理エンジンの採用だ。iX500では「GI」プロセッサーと呼ぶ新しいSoC(System on a Chip)を使っている。デュアルコアCPUによる高速処理だけでなく、USB 3.0処理系もこのGIプロセッサーが担っているという。

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