人生最大の失敗をするなら20代20代にしておきたい17のこと(2/4 ページ)

» 2012年11月27日 11時00分 公開
[本田健Business Media 誠]

人生でいちばん若く、いちばん歳を取っていると感じる「いま」

book 『20代にしておきたい17のこと』(だいわ文庫)

 先日、私のセミナーで、受講生から質問がありました。

 「私は絵を描くことが大好きなんですが、就職を前にして、好きなイラストの仕事をしたほうがいいのか、事務の仕事についたほうがいいのか迷っています」というのです。聞けば、いまは大学3年生だそうです。自分の好きなことを仕事にするか安定した道を選ぶかということですが、これはたぶん、誰もが一度は悩む永遠のテーマではないでしょうか。

 そこで私は「自分ではどう思っていますか」と聞いてみました。すると、

 「いやあ、もう、そんなことを言ってる歳じゃないと思って。ハァ〜」

 とため息まじりに答えます。会場からも、笑いとともにため息が出ました。

 それで、こんどは会場の人たちに聞いてみました。

 「じゃあ、ここで聞いてみましょう。この中で彼女の歳からやり直せるのだとしたら、失敗するかもしれないけれど、好きなことを選ぼうと考える人は?」

 すると、ほぼ全員が手を挙げたのを見て、彼女もびっくりしていました。

 もう1つ例を挙げましょう。あるパーティで「もう歳を取りすぎて、僕には未来がありません」という人がいました。ずいぶん若く見えたので「何歳ですか?」と聞いたら、「24歳です」と言うのです。新入社員の研修が終わって配属された支店が出世コースからはずれていたので、もう人生の先が見えたと嘆いているわけです。

 どんな成功者でも、人生の最初から最後まで順風満帆にいった人なんか誰もいません。どちらかというと、苦難につぐ苦難を乗り越えて成功をつかんだという人が多いのではないでしょうか。 成功する人は、誰も行きたくないようなところへ飛ばされたりしながらも、その場所で結果を出して復活しています。

 世の中には、23歳で「人生は終わった」と思う人もいれば、83歳で「さあ、ここからだ」と思う人もいます。たとえ最初の希望通りにはならなかったとしても、「俺はね、入り口はどこでもいい。出口で勝負だ」と言えるかどうか。

 若くして絶望するのは、「若さ」が冷静な理解を邪魔していることもあると思います。どれだけ若くても、自分の感覚ではいまの年齢がいままでの人生でいちばん歳を取っているわけですから、「トシ食ったな。もう終わりだ」と感じてしまうのもしかたのないことだといえます。

 若いときというのは、自分の若さに気づけないのです。

 でも、30代以降の人は「もしも20代に戻れたら……」とみんな思っている。

 あなたはいま、その場所にいるわけです。

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