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» 2012年11月29日 13時35分 UPDATE

手帳2013:システム手帳を“紙のスマホ”として再評価する (1/2)

システム手帳最大の特徴は、リフィルだ。各社が用意する既製品以外にも、目的に合わせて自作したリフィルをセットすれば、手帳の機能は変幻自在に変わる。“紙のスマホ”とも言えるシステム手帳の機能と魅力をもう一度チェックしてみよう。

[舘神龍彦,Business Media 誠]

 システム手帳は、一時期のブームのような勢いはないが、長年使う根強いファンも多い。その特徴は“紙のスマホ”とでも言うべき柔軟な情報管理の仕組みだ。

 ここ数年、手帳の用途がどんどん広がっていることは、拙著『使える!手帳術』(日本経済新聞出版社)でも触れた。現在の手帳は、予定管理の道具から、ライフログやモチベーション管理などにまで役割が広がっている。

 そして、かつて手帳が多機能な情報機器として受け入れられていた時代があった。それが1980年代後半のシステム手帳ブームだ。

 システム手帳は、なぜ多機能たりえたのか。それ以前の手帳とはどこが違っていたのか。また現代においてはどんな可能性があるのか。もう一度考えてみよう。

ah_tetyo1.jpg システム手帳の代名詞的存在。バイブルサイズのバインダー

リフィル次第で“紙のスマホ”になる

ah_tetyo2.jpg バインダー中央の金具。これを開閉してリフィルをセットする。金具のリング径は大小各種サイズがあり、大きなものほどはさめるリフィルが増えるが、バインダーも大型化してしまう

 システム手帳のメリットはそのバインダー構造にある。その要となっているのがバインダー中央の金属製の金具。フランクリンプランナーから最近登場したバインダーには、これをプラバンドで実現し、記入時に金具が手に当たる違和感を解消したものもある。

 また、システム手帳と似たような構造のものにルーズリーフノートがある。しかし、バインダーの多様さや各社からさまざまな用途の専用リフィルが発売されているところが、システム手帳の大きなメリットと言える。

 このリングを開閉して、リフィルと呼ばれる専用の記録用紙をセットする。これによってシステム手帳は、ダイアリー(予定表)とノート(メモ)の2つの役割を1冊で果たせる。また、リフィルの増減や交換ができる。書き切ってしまったらそれで終わりの綴じ手帳やノートとはそこが違う。

 これはまた、予定記入用を含む各種リフィルをユーザーが自由に組み合わせて利用できることも意味する。しかも、それらはシステム手帳を発売しているメーカー各社が複数種類用意している。

ah_tetyo3.jpgah_tetyo4.jpg 目的別のリフィルを各社が販売している。これは顧客管理用リフィル(出典:日本能率協会マネジメントセンター)

 今でこそ、綴じ手帳にもカスタマイズ用のツールが提供されている。だが、システム手帳は20数年前の時点で手軽なカスタマイズを各種オプションとして提供していた。それだけ先進的な存在だったのだ。

 また、リフィルの種類はスケジュールやメモ、日記に限らない。プロジェクトの進行状況の記録や顧客管理、個人の趣味やスポーツの記録など、紙で記録できるものならば何でもいいわけだ。

 また、メーカーが各種フォーマットのリフィルを販売しており、これらを自分のバインダーにとじるだけで、新しい項目の情報を記入する体制が整う。綴じ手帳に同じ物をはさんでもいいのだが、リングにセットされた整然とした感じは、システム手帳ならではのもの。そして後述するように市販のリフィルに良いものが見つからなければ自作もできる。

システム手帳の規格一覧

規格 主なブランド/メーカー※ リフィルサイズ(縦×横)※※ 特徴
ミニ6穴 fILOFAX、KNOXBRAIN、JMAM、ASHFORDなど 126×80 小型でありながら、バイブルサイズ、A5に次いで対応リフィルやバインダーが多い。
システムダイアリー システムダイアリー 140×82 システムダイアリーオリジナルの規格。リフィルの縦横比が黄金比であること、ポケットに入る横幅などが魅力。根強いファンに支えられた純国産のシステム手帳。
ナロー KNOXBRAIN 171×80 バイブルサイズよりも、横幅がやや狭く、スーツの内ポケットに入るサイズ。リフィルの選択肢はやや少ないが、独自のサイズにファンは多い。
バイブルサイズ fILOFAX、KNOXBRAIN、JMAM、ASHFORDなど 171×95 対応するバインダー、リフィルが最も豊富。各種アクセサリーも各社から発売されており、選択肢が最も多い規格。
HB×WA5 ASHFORD 171×148 ASHFORDのオリジナル規格。リフィルの高さはバイブルサイズ(ミリ)で、幅はA5(ミリ)であることからその名が付いた。大きさの割に記入面が広いのがポイント。
A5 fILOFAX、ASHFORD、KNOXBRAIN、JMAM 210×148 バイブルサイズに次いで、対応バインダー、リフィルが多い規格。A4サイズの書類との相性もよく、パンチして二つ折りにするだけでピッタリとじられる。
※KNOXBRAINはデザインフィルのシステム手帳ブランド。ASHFORDはシーズンゲームのシステム手帳ブランド。Bindexは日本能率協会マネジメントセンターのシステム手帳ブランド。
※※リフィルサイズはメーカーにより細かな違いもある。これ以外にも独自規格のシステム手帳がいくつか存在する。

 ちなみにブーム時は、カード収納用リフィルが人気だった。ここにカード型電卓や、ラジオなどを入れてシステム手帳を万能情報ツールのように使う人がたくさんいたのだ。これらのカード型ツールの機能は、現在ではケータイやスマートフォンに装備されているのはご存じの通りだろう。

 さらに、ドキュメントスキャナとも相性がいい。記入済みのリフィルをPDFファイルとして簡単に保存できるのは、システム手帳ならではのこと。

 また、専用のパンチを使って穴を開け、資料などを綴じることもできる。

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