家とオフィスとの往復だけでは、まったく意識が広がりません。異文化に触れ、いままでに体験したことのない世界を見たりすることで、自分が置かれている状況を再認識できるのです。海外でも、一度住んでみたいと思うところがあればとりあえず行ってみましょう。
この連載は書籍『20代にしておきたい17のこと』(だいわ文庫)から抜粋、再編集したものです。
20代はいろいろと迷い、悩んでいるうちに、一瞬にして過ぎていきます。若さからくる希望にあふれ、ワクワクしながら自分の夢に向かうことができます。その一方で、感情という波に振り回されて落ち込んだり、自分を嫌いになったりして、時には絶望を感じることもあることでしょう。たとえどんな状態でも、それらはすべて人生の栄養になっていきます。20代という瞬間を、精いっぱい楽しんで過ごしてください。
ベストセラー作家の本田健が「20代にやっておけばよかった」と思うことを、30代より上のあらゆる世代の人にインタビュー。この10年でしておくべき17のことを、自身の体験も交えながら紹介します。
神戸生まれ。経営コンサルティング会社、ベンチャーキャピタル会社など、複数の会社を経営する「お金の専門家」。独自の経営アドバイスで、今までに多くのベンチャービジネスの成功者を育ててきた。
『ユダヤ人大富豪の教え』(大和書房)をはじめとする著書はすべてベストセラーで、これまでに70作品以上を出版し、累計部数は500万部を突破。現在は、執筆活動、講演会やセミナー、ポッドキャスト、各業界のトップランナーとの対談した内容をまとめたオーディオ教材など、さまざまなメディアから、「人生を幸せに豊かに生きる知恵」を伝えている。
本田健の公式Webサイト「幸せな小金持ちになるホームページ」、各業界のトップランナーと対談「アイウエオーディオ倶楽部」
自分の家と学校やオフィスとの往復だけでは、まったく意識が広がりません。例えば海や山に行ってみるとか、生活している場所とはまったく違う文化圏である海外に行ってみると、それだけで大きな刺激を受けるでしょう。
海外でなくても、例えば沖縄の文化は他の地域と全然違います。そういうところに行ってみて自分とは違うアクセントで言葉を話しているのを聞いたり、見慣れない食べ物が市場に並んでいるのを見ただけで、ふだんと違うところが刺激されるはずです。
ときには、旅先で出会った人の言動にびっくりしたり、腹を立てたりということもあるかもしれません。
「なぜ、そんな考え方するの?」とか、「よくそんな自分勝手なことを言うな」と思ったときに、「ひょっとしたら彼は自分勝手なのではなくて、本音を言っただけなのかもしれない」と考えてみてください。
こちらが遠慮していただけということもあり得ます。
「だったら、こんどは自分のことを話してみよう」という気にもなるし、そうして初めて自己主張というものを学んだりするわけです。
新しい文化や人に触れることで刺激を受け、自分が知らなかった世界を体験するにつれて、自分の意識も広がっていきます。そして、もっと自分のやりたいことや好き嫌いについて「はっきりものを言ってみよう」「行動に移してみよう」という意欲がわくのです。
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