40代でお金とのつき合いかたを決める40代にしておきたい17のこと(2/3 ページ)

» 2012年12月25日 11時00分 公開
[本田健,Business Media 誠]

収入と支出、資産と負債について学ぶ

book 『40代にしておきたい17のこと』(だいわ文庫)

 お金と健康的なつき合いができるようになるには、お金の本質である収入と支出、そして資産と負債について学んでおくことが大切です。「収入と支出」でいうと、収入の範囲内で生活できるかどうか、また収入を必要に応じて上げることができるかどうかです。それが、お金に振り回されない生き方につながっていきます。

 経済が右肩上がりのときには、何もしなくても自然に収入は上がっていきましたが、いまがそうでないのはご存じのとおりです。収入よりも支出が上回っていたら、そのうち生活が破たんするのは目に見えています。

 「資産と負債」についても、知っておきましょう。「資産」とはあなたにお金をもたらすもの、「負債」はあなたからお金を奪うものということを分かっておく必要があります。住宅を購入するときにローンを組む人は多いと思いますが、それが必ずしも資産になるとは限りません。ローンの組み方や購入する物件によっては、それが負債になる可能性もあります。むしろいまの日本の状況では、負債になる可能性のほうが高いといえるかもしれません。

 ローンや投資などの大事なことを40代で間違えると、老後は厳しくなっていきます。いまの50代の人たちはバブル崩壊の影響をまともに受けているので、80代の両親から仕送りを受けている人もいるぐらい大変です。せっかく手に入れた家やマンションをローンが払えなくなって手放すという人も少なくありません。40代で上手に資産をつくって負債を減らすことができたら、老後はよりストレスがなくなり自分の楽しいことにフォーカスできるようになります。

お金に支配されない生き方

 多くの人がお金に支配されて嫌いなことをやっている現代で、お金に支配されずに自由に生きるにはどうしたらいいでしょうか? 私は『お金と人生の真実』(サンマーク出版刊)の中で、「お金に振り回されないための3つの生き方」として次の方法を挙げました。

  1. 十分な資産をもち、収入を持つこと
  2. お金と感情的に上手につき合い、質素に暮らす
  3. 資本主義から離脱して、自給自足の生活をめざす

 「十分な資産をもち、収入を持つこと」は、ある意味で「それができれば苦労はしない」というものかもしれません。この生き方を選択するにはお金のこと、ビジネスのこと、人間のことを学ぶ必要があります。自分の経済的資産と人間的資産を見極めて、それをうまく運用していくことです。

 「お金と感情的に上手につき合い、質素に暮らす」というのは、持ち物や車や家、旅行などに目を奪われるのではなく、身の丈に合った生活を心がけるということです。ワクワクしたりドキドキしたりということがない代わりに、心の平安を得ることができます。いまの右肩下がりの時代には、幸せに生きる知恵ともいえるかもしれません。

 「資本主義から離脱して自給自足の生活をめざす」というのは、現金をほとんど使わずに生活していくことです。大変なこともあるでしょうが、都会では味わえなかった新鮮な食べ物が手に入り、人間的な触れ合いを感じられる。これも1つの新しい生き方ではないでしょうか。

 3つのどれにも一長一短があるように私は思いますが、その人の人生観や生き方のセンスによって選択するのがいいでしょう。

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