ルーズリーフ式ノートの正式名称が「ファイルノートシステム」と呼ぶことを知っているだろうか? マルマンが2012年11月に開催した展示会で、ファイルノートシステムの現在を知る機会があった。
学生時代、ルーズリーフ式のノートにお世話になった人は多いだろう。そしてその正式名称が「ファイルノートシステム」だとご存じの人はどれぐらいいるだろうか?
マルマンが2012年11月に開催した展示会で、ファイルノートシステムの現在を知る機会があった。以下、リポートする。
展示会の最大の見どころは、文具評論家の和田哲哉氏が登壇する2つのセミナーだ。
1つ目は「ティーンエイジャー☆最新ステイショナリー事情」。これは新潮社のローティーン向け雑誌「ニコラ」編集長の眞部菊実氏と和田氏が、同誌の文房具特集ページを巡って女子中学生の文具事情を考察するトークショー形式のもの。
女子中学生にとって、文具はファッション、メイク、スイーツなどと並んで注目のテーマらしい。同誌にも毎月文房具のページがあり、大人向けとは違ったアイテムに人気があるという。
例えば“ペンポ”。これはペンポーチ(ペンケース)の略称(愛称?)で、キャラクターものやアウトドアテイストのもの、スニーカーを形取ったものなどがある。新学期になると新しいものにして気分を変えるらしい。実用一辺倒のビジネスマンには想像のできない、文具との付き合い方だ。
そして、マルマンにはニコラ読者層のローティーンに絶大な人気を誇るルーズリーフがある。それが「スウィートライン」シリーズだ。
2009年に登場したこのシリーズは、マルマンのルーズリーフが持つ書き心地の良さはそのままに、罫線をピンク色にしたり、細かな区切りのドットをハートマークにしたり、女子中学生が好みそうな工夫を凝らしたアイテムだ。当初はルーズリーフだけだったが、2011年に英習字帳やバインダーなどアイテムを増加。現在ではメモ、ノート、スケッチブックなどが加わった。
ニコラの2012年5月号では、スウィートラインシリーズのタイアップ見開き記事を掲載した。今回のセミナーもそのつながりで実現したという。
ルーズリーフという学生向けの市場に顧客のニーズに沿う形の商品を投入すると、新しいニーズが開拓できる。かわいいだけでも実用性だけでもないスウィートラインの例はそんな典型例と言えそうだ。
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