Webで急いでGL10を調べる。なんと、どこにも「iPhone対応」と書いていない! さらに恐ろしいことに「iOS端末に未対応」と書いたレビューが……。非対応ではなく未対応って、なんか大人の事情だろうか。
しかしこの最先端機器、iPhone様にできないことがあるだろうか。何か策がないかともう少し検索すると、行き当たったのは欧米人の動画。ザーッと見ると、私が持っているのと同じiPhone 4Sから、GL10で難なくプリントしてるー! よかったー!
iPhoneでもGL10に接続する方法があったと感激して動画を見てみると、その欧米人は英語で手順っぽいことをしゃべりながらiPhoneを操作している。わずかな英語力を最大限に耳をそばだてて、iPhoneの音量最大にしてもう一度再生した。
冒頭で「ユーニードジェイルブレイクアイフォン」。えっ!? ちょっと戻して再生。やっぱり同じく聞こえる。まずいぞージェイルブレイクって“脱獄”でしょ。アップルが認可していないソフト(つまりApp Storeで流通していないアプリ)を動作させるようにすることでしょ。つまりiPhoneをハッキングするってこと!? 無理でしょう。機械シロウトOLに、そんなことできるわけがない。
「あーどうしよう。幹事さんに何て言おう〜」。そうつぶやきながら、もう1回説明書を読む。すると、Androidなら可能との記載が(やはりiPhoneやiOSといった文字は見当たらない……)。
Androidの持ち主がいれば、取りあえず当日は乗り切れる。といっても、とにかくプリントができるかどうか事前に試しておきたい。家族にAndroidユーザーが1人いるので、借りることに。Bluetoothに対応しているかを確認し、デバイスを検索。すると、デバイス欄にポラロイドのスペルが出た!
そうして無事にプリントが完了。画質はカメラにもよるが、昔ながらのポラロイドよりはキメが細かい。色の出方は少し薄い(?)気もする。
こうして取りあえず準備は完了。当日は誰かにAndroid借りれば良さそうだ。
さて同窓会当日。GL10は手持ちのコスメポーチにすっぽり、バッグに余裕で入った。女子にはうれしい限りだ。問題の端末だが、幹事の中にAndroidユーザーがいて助かった(というか私以外は皆Androidだった)。
Bluetoothの設定をし、試しプリントを実行。幹事たちからは感動の声! どうやら私がプリンタ持っていくというので、スーツケースで登場すると思われていたらしい。
そうして屋形船の宴会は開始した。宴会中に集合写真を撮影、プリント。先生には内密だったが、GL10は小さいので座卓の隅でこそこそとプリントができた。プリントした写真は色紙の中央に貼り、皆にコメントを書いてもらった。
宴会終盤、先生にお花と記念品(先生が教頭先生に昇進したようでネクタイにした)と一緒に集合写真付きの色紙を贈った。当時28歳、今は49歳の熱血先生、すごい驚き様!
「えっ、これさっき撮った写真じゃん! うそでしょ!?」。いいリアクションをいただいた。その笑顔が欲しかった〜。
すかさず幹事の1人が「現代はこういうのでささっとプリントできちゃうんですよ〜」とGL10を差し出す。贈呈式のあと、先生が私のところに来てGL10のプリント技術に称賛の嵐。ポラロイドのインスタントモバイルプリンタはただものではなかった。あとはiPhoneでできれば文句なし――だね。今後のバージョンアップに期待しています〜。
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