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ソーシャルメディア時代のオフィス機器:ループス斉藤氏「統制よりも“透明”の力」、オフィス機器が「幸せな社員」を作る理由

「データと人間が接するところにイノベーションが起きる」と話すのはレックスマークインターナショナルの安川昌昭社長。ソーシャルメディア時代に必要な働き方、オフィス機器とは何かをループス・コミュニケーションズの斉藤徹代表と対談した。

[PR/Business Media 誠]

 「データと人間が接するところにイノベーションが起きる」と話すのはレックスマークインターナショナルの安川昌昭社長。企業向け中高級機レーザープリンタと企業ソリューション領域に特化した事業戦略を打ち出した同社は、働き方が急激に変化している昨今、オフィス機器のありようをどう考えているのか。

 ソーシャルメディアをいかにビジネスで活用するかをコンサルティングするループス・コミュニケーションズの斉藤徹代表と安川社長が、ソーシャルメディア時代に必要な働き方、オフィス機器とは何かを対談した。

st_sIMG_0006.jpg レックスマークインターナショナルの安川昌昭社長(左)とループス・コミュニケーションズの斉藤徹代表(左)

働き方が変わる時代、これまでに以上に生産性を上げるにはどうしたら?

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――そもそも働き方はどういう方向に変わっていくのでしょうか?

斉藤氏 今まで企業の価値観は「株主中心の資本主義」でした。売上や利益を効率よく上げて、事業規模を拡大して行くことが中心になります。しかし、このような偏った営利主義を続けると、ほころびが必ず出てきます。営利を追求すればするほど、お客様が支払うコストもあがったり、売上をごまかそうと不正したりするケースもあるでしょう。社内にもひずみが出て、陰湿な手段によるリストラなどにもつながりかねません。

 昔と異なり現代はそうした企業イメージがソーシャルメディアに染み出てきます。情報が企業内でクローズしていた状況とは明らかに違いますよね。であれば、お客様と社内と株主がWin-Winであるべきです。自ずと、働き方も変える必要があるでしょう。特に社員が会社のことを本当に好きになるような働き方や考え方が重要になってきます。

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安川氏 ソーシャルメディアの普及によって、いい話も悪いうわさも一瞬のうちに広がってしまう。そんな状況では会社の情報を無理やりクローズにするより、むしろオープンにしていくことが前提ですよね。単純に机の上にPCに向かっておればいいというものではありませんから、オフィスという概念も変えざるを得ない。

 オフィス機器も変わります。今まではオフィスがあって、プリンタがあって、そこで印刷をしていました。これからは、好きなときに好きなだけ好きなところで出力できる環境が必要です。もちろんセキュリティを確保した上で、社外ともつながる必要があるでしょう。単純に社内LANでつながっているだけでなく、そうしたワークスタイルの多様化に応じて事務器の多様性も大事になっていきます。

斉藤氏 iPhoneやiPadでもかなり仕事ができるようになってきましたからね。

――プリンタや複合機の性能や機能はどんどん向上していますが、ビジネスパーソンの生産性をこれ以上上げるにはどうしたらいいのでしょうか?

斉藤氏 ちょうど原宿のシェアオフィスから(この対談場所に)来たんですけど、そこは6階建てで小さいオフィスやシェアハウスがいっぱい入っています。100人を超える人達がオフィスや部屋をシェアしているんですね。でもそういった場所で複合機を共有する場合、セキュリティが心配です。そこでいろいろ工夫があると思いますが、自然な形で情報を守れると生産性も上がりますよね。例えば、自分が複合機やプリンタの目の前に行った時だけ印刷されるとか。

安川氏 当然そのようなことも可能ですよ。これは香港の病院で導入したことですが、電子カルテシステムにまつわる話です。電子カルテと言えども印刷が必要なケースがあり、セキュリティをかけて印刷しなければなりません。でも、お医者さんはそこまでリテラシーが高くないんです。そこで、印鑑の代わりにUSBドングルを持たせることにしました。そのドングルをプリンタに挿すと、操作パネル上にその先生が利用できる印刷サービスだけが見えるんです。

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斉藤氏 複合機のUIは複雑ですから、ボタンが減るのはいいですよね。結局シェアの文化が進むということは、プライバシーをナチュラルに守ること。統制でガチガチにするとうまくいかない。見ちゃった方も気まずいですし。

安川氏 特に銀行関係など、セキュリティは重大ですよ。印刷するものは本人認証して印刷する。査定、個人情報、それらをほったらかしにしてはならないですが、難しくしてもダメ。シェアオフィスも同様ですよね。

斉藤氏 個人認証をナチュラルにやるとすれば、常に持ち歩いている携帯電話がポイントですよね。もう、それで統一してほしいなあ。世界的なシェアを持っている会社が規格をまとめてくれると企業を超えてできますから、レックスマークにはぜひ期待したいところですね。そういうところで規格を争のではなく、それこそシェアしてほしいです。

統制の力ではなく「透明の力」へ

――銀行などのお話もでましたが、一般企業でも柔軟な働き方と言われる一方で、統制が厳しいのも実情です。

斉藤氏 社員の「働き方を統制する」という発想は根強いですよね。情報システムの分野では特に顕著です。というのも社内で導入する情報システムはIT部門が導入しますから、何かあった時にはIT部門のせいになってしまうからです。しかし、本来IT部門はサポート部門。現場の人を支える力にならなければなりません。例えば、いまだにInternet Explorer(IE)6を使っている会社もありますが、現場の感覚からするとありえないですね。情報は企業の死命を制する時代になったことを知っていながらIE6を使っている。リスクばかりに目が行ってしまい、重要な情報を取れないリスクを考えられないのかもしれませんね。

――その点、ループスの職場は完全に個人中心と聞きましたが。

斉藤氏 ボクはもともと日本IBMに在籍していました。IBMは大好きで尊敬もしていますし、大組織での体験もその後の経営に大変役立ちましたが、ボクが考えるこれからの企業のイメージは異なっていました。ボクが考えていたのは、まず企業ありきではなく、個人ありき――。その個人を集まって組織になる。個人中心の組織づくりです。アルビン・トフラーも著書『パワーシフト』で、個人中心の未来型組織について言及しています。トフラーはそのような組織を「フレックス・ファーム」と総称しており、実はボクが創業時につけた社名もここから取ったのでした。

 創業したフレックス・ファーム自体は紆余曲折を経て、上場企業に売却し、現在はループス・コミュニケーションズという会社に第二創業しています。最近になって、ようやく20年前に想像していたようなワークスタイルが現実的になってきました。

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 ループス・コミュニケーションズの社員は16人。管理スタッフ1人をのぞく15人は全員裁量労働制です。時間も場所も関係ありません。唯一みんなが集まるのは月曜日の午前中だけで、自律的に仕事をしています。在宅の方が集中できる人もいれば、会社にいるとクリエイティブになれないといってカフェで仕事している人もいます。しかし、まったくそれでも問題ないのです。

 そもそも統制しようとしていません。ポイントは統制の力ではなく「透明の力」。人数が少ないこともあって1人の社員がたくさんのお客様を兼任しています。それに応じてプロジェクトチームも多重化。自然とチーム内にはお客様の情報が集まり、フォローしあう状況になるわけです。そうして結果を出していくうちに、チーム内やお客様とも信頼関係ができてきて、社員がチームもお客様も裏切れなくなるんです。これが透明の力なんですね。経営者は社員を信頼する。社員はお客様やチームメンバーを心から大切にする。そうすれば、必然的に上手く行くはずですよ。

――「透明の力」をサポートするオフィス機器とはなんでしょうか?

安川氏 そういう状況をオフィス機器がサポートするならば、そもそもオフィスに来ないと仕事にならないという制約から開放して行かなければなりませんね。実はレックスマークも、オフィスにいなければ仕事ができないということもありません。路上にいても、社外にいてもプリントできる環境ですし。そもそも香港も統括しているのですが、そちらとの資料のやり取りも簡単にできるようになっています。本当に“距離”という制約からは自由になってきましたよね。

斉藤氏 例えば先ほどお話したシェアオフィス。最近では個人のビジネスパーソンたちも普通に使うようになってきました。ここ数年で世界的に「シェア」(共有)の文化が根付いてきたのではないでしょうか。自動車もカーシェアリングが拡大しているのと同じようにオフィス機器も何かを1台所有するよりは共有、シェアする方向性がもっとあってもいいのかもしれませんね。

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安川氏 逆に普通のプリンタはどんどん減ってきますよ。iPadもありますから。逆に、いざ印刷するときにはしっかりやりたいしたい。お客様向けにクオリティの高いものを出したいですしね。例えば、レックスマークではこんなことを言っています。

Print Less, Save more.(プリントを減らして、もっとコストを削減しよう)

 プリンタという機械をたくさん売って儲けようというモデルじゃないんですね。どうやってプリンタの台数を減らせるのか。「今オフィスに10台ありますけど、その半分で生産性を増やせますよ」「A3の印刷はこんなに必要なんですか? A4でも済むんじゃありませんか?」などなど、印刷ミスも機械的に減らしたり、トナーセーブモードをアピールしたり、なるべく印刷させないで、コストを減らし、その上で生産性を向上させることを伝えています。となるとプリンタや複合機は、どんどん印刷マシンじゃなくなりますね(笑)。

幸せな社員と不幸せな社員

――透明の力でイノベーションが起こるようなオフィス環境とはどうあるべきでしょうか

斉藤氏 創造性を高めるためには、今までとマネジメントスタイルを変えなければいけないでしょうね。フレデリック・W・テイラーが編み出した科学的管理法では社員を歯車のように心のないものとして扱いましたが、そのようなアメとムチによる統制は手続き型の仕事でのみ通用することです。

 一方、創造的な仕事にはそうした統制はマイナスで、内発的な動機付けがポイントとなることが分かってきました。これからは人事の仕組みやオフィス設備でも、個人の自律性をいかに促すかという視点が大切になります。そして社員を幸せにすること。心理学の調査では、幸せな社員は生産性で3割、売上で4割弱、創造性で3倍違うという結果も出ています。FacebookやGoogle、Evernoteなど急成長している企業のオフィスを見ると、ハッピーな感じが伝わってきますよね。

 チームの生産性についても、今までの常識と異なることが分かってきました。MITの研究では、高い生産性を持つチームはメンバー個人の資質や能力によるのではなく、チーム内のコミュニケーションが重要という結果がでたんです。メンバー相互のコミュニケーションの熱意や、相互交流の多さ。あるいは外からちょこちょこ情報を取ってくるような人がいることなど。経営者は今までの常識を取っ払って、社員能力を最大限に発揮できるような仕組みづくりに取り組まなければならないでしょうね。

安川氏 私にとってイノベーションとは、データと人間が接するところに起きると思っています。デジタルとアナログを結び、演出するものがプリンタや複合機の役割。そうした演出ができるようになると、イノベーションを起こして、データと人間を、機器と機器を有機的につなげられる。創造性を支援できるようになるわけです。

斉藤氏 画面で校正するよりも紙に印刷して校正するほうが効率的だという調査もある。「ひらめき」を起こすための考え方や手法もありますけど、物理的な側面もありますよね。例えば席を変えたり、寄り道したり、普段と違うことをやってみると考え方も変わる。マンマシン・インタフェースだけでなく、マンデータ・インタフェースにもイノベーションを刺激するような何かがあると面白いですね。

安川氏 一方で、複雑性はイノベーションを減退させます。例えば、プリンタや複合機はそうした複雑な仕事を果たせるインテリジェンスを持った機械になっていくはずです。複雑なルーティンワークは機械に任せて、人間は創造性を発揮させましょうよ。

斉藤氏 それ、ぜひシェアオフィスで実現させましょう。リンダ・グラットンの『ワーク・シフト』でも言っていた通り、これからは個人の時代。複雑性を排除して、イノベーションをサポートするような事務器。そんな製品がレックスマークから登場することを期待しています。

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提供:レックスマークインターナショナル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:誠 Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2013年2月27日


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