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» 2013年03月21日 11時00分 UPDATE

新連載・田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:社内の人間関係に悩んでいる…… “餌付け”作戦を試してみよう (1/3)

「社内の人間関係に困っていて……」という人も多いだろう。職場で気軽に会話をするには、どのようにすればいいのか。筆者がオススメするのは、名付けて「“餌付け”作戦」だ。

[田中淳子,Business Media 誠]

田中淳子の人間関係に効く“サプリ”:

 職場のコミュニケーションに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「上司にこんなことを言ったら怒られるかもしれない」「部下には気をつかってしまうし」――。

 本コラムでは、職場で役立つコミュニケーション術をご紹介します。具体例を挙げながら「なるほど! こういうやり方があるのか」「これなら自分でもできるかもしれない」と感じてもらえるよう、筆者が見聞きした出来事をちりばめています。

 明日から……ではなく、いますぐに試すことができる「コミュニケーションのヒント」をご紹介しましょう。


 新入社員のころ、少しびっくりしたことがある。それは、職場でお菓子を食べる人が多いことだ。幼稚園ではおやつの時間があったが、それ以降大学までおやつの時間などなかったので、職場の机の上にお菓子が常備され、仕事をしながらボリボリバリバリ食べるということに驚いたのだった。

 「仕事場でお菓子食べてもいいのか」――。素直にそう思った。

餌付けーションセンター

 さて、初回のテーマは「職場におけるお菓子」である。お菓子によって円滑な人間関係が築かれているケースは多い。例えば、誰かがプライベートな旅行や出張から戻ってきた時、地元の銘菓をたくさん持ち帰り、1人1人に配る。受け取る側は「ありがとう! どこ行って来たの?」と聞き返し、そこからひとしきり会話が弾む。普段あまり言葉を交わさない相手であっても、お菓子を持って来てくれると、しばし会話する。これが人間関係において潤滑油になっている。

 私の職場では以前「餌付けーションセンター(「えづけーしょんせんたー」と読む)」というコーナーがあった。打ち合わせ用に置いてある小さな丸テーブルの上に誰ともなくお菓子を置くようになり、常に誰かが補充するものだから、お菓子が絶えることはなかった。お菓子目当てでやってくるいろいろな部署の人に、餌付けーションセンター近くに座っていた私はよく声を掛けられたものである。お菓子を取りに来る人にこちらから声をかけることもある。「ちょうどいいところにやってきた! 教えてほしいことがあったの」などと言い、相手をしばらく引き止めて相談に乗ってもらうこともあった。

 お菓子があると、人はそこに吸い寄せられる。文字通り「餌付け」される。餌付けーションセンターがあることで、普段なかなか会話する機会がない人ともずいぶん多くの情報交換をしたものだった。ちなみに「餌付けーションセンター」とは、私の勤務先を「エデュケーションセンター」と呼んでいたことに由来する。ダジャレだ。

 「職場の活性化」などをテーマにした講演やセミナーではこの「餌付けーションセンター」の話をよく披露する。すると「それなら簡単だからやってみよう」と思う人が多いらしく、「さっそく試した。いいですね」といった声を後日耳にすることもある。

 その一方で、こんなメールをいただいたことがあった。「さっそく会社に戻り、自分もやってみようと思ったが、5S(整理:Seiri、整頓:Seiton、清掃:Seiso、清潔:Seiketsu、躾:Shitsuke)の関係で、『余計なものを机の上に置いてはいけない』と上司に却下されまして断念しました」。クリーンデスクや5Sなどの取り組みにより実現できないケースもあるようだ。「お菓子」の威力は計り知れないものがあるので、こう聞くと少々残念な気持ちにもなる。餌付けーションセンターを作るのも難しい時代になっているらしい。

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