ビジネスメールに潜むトラブルの種若手社会人のためのビジネス文書作成マニュアル(3/3 ページ)

» 2013年06月24日 11時00分 公開
[須田稔,月刊総務]
月刊総務
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返信メールの扱いには注意

 忙しいと、新規にメールを作成するのがつい面倒になり、返信メールを多用してしまいがちです。しかし、返信メールの扱いには注意する必要があります。例えば1週間前に受け取った「昨日はありがとうございました」と件名の欄に書いてあった文を変えずにそのまま別の用件のメールに使用してしまうと、受信する側は戸惑ってしまいます。用件が異なる場合は、新規作成するのが最低限のマナーです。

 また、メールは会話よりも心に言葉がストレートに入ってきます。普通に書いても「上からものを言われている」ように感じてしまうこともあります。相手がビジネスにおいて同等の、あるいはこちらが優位な立場であっても「相手より自分は立場が少し下」という感覚を持って書くくらいがちょうど良いのです。

気付かぬうちにトラブルに。メール依存の危険性

 メールでのトラブルの多くは「誤解が誤解を生んでいる」という負のスパイラルに陥ってしまっているケースです。「意向が伝わっているつもりだったが、実はまったく伝わっていなかった」という小さな積み重ねがトラブルを引き起こします。トラブルの多い人は「メールだけで事が運ぶ」と考えているふしがあります。

 「メールで何度もやりとりするくらいなら、直接会って話をすればすんなり解決できたのに」というケースは案外多いものです。メールに依存しすぎずにルールを守り、表現のスキルを身に付けて、メールならではのコミュニケーションのメリットを最大限に生かして使いこなしてください。

POINT

  • 社内向け、社外向けのメールの書き方にはそれぞれルールがある
  • メールは相対して行う会話よりも、直接相手の心に働きかける。表現には注意が必要
  • ビジネスメールは情報の伝達が目的。あいまいな表現は避け、できるだけ具体的に数値に置き換える
  • メールは利便性の高い情報伝達手段だが、過剰に依存すると危険

本記事は、『月刊総務』2013年4月号「総務のマニュアル」より転載しました。


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