同僚を前向きにリードする3つのコミュニケーション仕事に負けない、頭と心の整理術(2/3 ページ)

» 2013年07月09日 10時30分 公開
[竹内義晴,Business Media 誠]
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(2)「出来事」と「解釈」を分けて伝える

 ねぎらいの言葉をかけた後で伝えたいのが、「その出来事は、こんな解釈もできませんか?」という、ポジティブな解釈の提案です。なぜなら、目の前にある出来事そのものにはネガティブやポジティブという意味はなく、それを「ネガティブな出来事」「ポジティブな出来事」と解釈しているのは私たち自身だからです。

 「出来事」と「解釈」を分けて、「こんな見方もできませんか?」と提案する方法は下図のようなイメージです。

 「この出来事にポジティブな意味をつけるとしたら、どんな言葉になるだろう?」

 「この人が置かれている状況は、将来どんなことに役立つだろう?」

 と考えて、相手に伝えてみます。

 とはいうものの、このように考えただけでは言葉がパッと浮かびにくいですね。次の言葉を穴埋めすると考えやすいかもしれません。

 「○○のおかげで……」

 「○○だからこそ……」

 「見方を変えると……」

 ここで、私の経験談をお話しさせてください。

 私がコミュニケーションコンサルタントとして起業したとき、なかなか仕事に結び付かずに悩んでいた時期がありました。その時、先輩の経営コンサルタントに、「全然仕事が上手く行かないんです」と愚痴のメールを送ったことがありました。

 先輩は、次のようなメールを私に返してくれました。

 「迷ってるんだね。でもそれは成功者の踏み出す一歩です。といっても、今後も迷い続けるのだろうけれど……」

 この「成功者の踏み出す一歩」という言葉を目にしたとき、私の気持ちは一瞬で晴れたのです。なぜなら、この状況は「成功者の踏み出す一歩」なのですから。

 この体験をしてから、ネガティブな状況に陥っている人とかかわるとき、その労苦をねぎらった上で「こんな見方もできませんか?」という提案をすることにしています。

 ネガティブな状況に陥っている人ほど、視野が狭まり、ポジティブな視点を持てないもの。だからこそ、私たちが「こんな見方もできませんか?」というポジティブな視点を提案してあげましょう。

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