もしも「ソーシャル疲れ」を抱いたら? 今すぐできることボクの不安が「働く力」に変わるとき(1/2 ページ)

SNSは恋愛関係によく似ています。最初は面白いし、便利。しかしもしSNSの情報に疲れを感じてしまったら。程よい距離感を保ち、自分の時間も大事にしながら、でも、情報に触れたいときは触れる……。このような環境を作ることを試してみてください。

» 2013年09月05日 11時00分 公開
[竹内義晴,Business Media 誠]

竹内義晴(たけうち ・よしはる)

 1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。

 自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。

 米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)、『イラッとしたときのあたまとこころの整理術―仕事に負けない自分の作り方』(ベストブック)がある。

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 便利なコミュニケーションツールとして利用者が増えている「LINE」や「Facebook」などのソーシャルメディア。思ったことを投稿すれば、瞬時に仲間とつながりあえる手軽さが、多くのユーザーの心をつかんでいます。

 ソーシャルメディアは、プライベートに限らず、仕事のコミュニケーションツールとしても便利です。私自身、仕事仲間との連絡手段に使っていますが、ある程度の関係性がある相手なら、メールよりもソーシャルメディアを使ったほうがスムーズにやりとりができることもしばしば。

 一方、最近よく耳にするのが「LINE疲れ」「Facebook疲れ」という言葉。LINEの「既読」表示機能に、返信の義務感やプレッシャーを感じている学生が多いそうですが、ビジネスパーソンの中にも、似たような「疲れ」を感じている人はいませんか? Facebookのタイムラインに流れる仲間の仕事ぶりに、「あの人はきっと毎日が充実しているに違いない」と、焦りを感じるという声も聞きます。

 ソーシャルメディアの情報が気になって、通勤途中に暇さえあればスマートフォンを手にしてしまう人もいるでしょう。「もっと時間を有意義に使いたいのに……」と思いつつ、ついつい指を動かしてしまうのですよね。

 「依存しすぎはよくない」「ストレスになるならやめるべき」という意見は自分でも分かっている。でも、便利なものはなかなか手放せない……というのが実際のところではないでしょうか。

 そこで今日は、ビジネスパーソンが「ソーシャル疲れ」を抱いたときの解決策ついて考えてみました。

「事実」と「解釈」を分ける

 LINEのメッセージの「既読」に、返信の義務感を抱いたり、返信がないことにヤキモキした気持ちを抱いたりするのは、「既読なのに返信しないと、人間関係を壊してしまうのではないか」「既読なのに返信がないのは、自分が大切に思われていないからだ」など、「事実」はそうとは限らないのに、そう思い込んでしまっている、こちらの「解釈」の問題である場合がほとんどです。

 ここでオススメするのが「事実」と「解釈」を分け、それが本当なのかを考えてみること。

 「既読になっている」(事実)=「返信しないと人間関係を壊す」(解釈)

 「既読で返信がない」(事実)=「自分は大切に思われていない」(解釈)

 このように「事実」と「解釈」を分けてみると、「この解釈が本当なのか」「思い込みではないのか」「他に考えられることはないか」を考える機会が生まれます。

 よく考えてみたら、数時間返信しないからといってすぐに人間関係が壊れるわけではないし(それで壊れてしまう人間関係なら、付き合い方を考え直すのも1つでしょう)、また、相手は忙しいから後で返信しようと思っているだけかもしれません。

 相手を変えることは難しいですが、自分の「解釈」なら変えられます。「ソーシャル疲れ」を感じたなら、「事実」と「解釈」を分けて、「この解釈が本当なのか」を考えてみてください。LINEに限らず、「送ったメールの返信がない」というような場合にも有効です。

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