頭の片付けルールその1:必要な情報だけ以外を「捨てる」アタマの片付け(1/2 ページ)

何の目的も持たずにダラダラ入手したその情報。あなたが、今、集中すべき課題解決に役立つものですか?

» 2013年09月11日 10時00分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]

連載『アタマの片付け』とは

 頭がモヤモヤしている人。迷ってなかなか判断できない人。問題をどう解決したらいいのか途方にくれている人。モノの片付けとは異なり、頭の片付け方は一朝一夕にはいきません。見えないし、イメージが湧きづらいのです。

 しかし頭がキレイに整理され、無駄なく、目的に応じて働くようになれば、モノの片付け以上に大きな成果を生み出します。さあ、始めませんか? 頭の片付けを!


不要な情報はゴミであるだけでなく、あらゆる面でマイナス

 見返す予定のない資料の山、何年も着ていない服、放置されたままサビ付いたりカビが生えたりしてているようなグッズ……。

 これらはきちんと目的をもって使われていればいいのですが、そうでなければ不要品です。ただのゴミです。

 しかしゴミのために必要なものが見つからない、ゴミのために不衛生になって悪影響を及ぼす、ゴミのために空間を維持するコストが掛かる――。そのようなことを考えるとどうでしょう? 不要なだけではない、むしろ、あらゆる意味でマイナスな存在です。

 頭のゴミも同じです。

 ゴミ情報とは、今のあなたには関係のない情報。何の目的も持たずにダラダラ入手した情報。あなたが、今、集中すべき課題解決には役に立たない情報です。

 ゴミ情報は不要な情報であるばかりではなく、ノイズとなり本来頭に入れなければならない情報を阻害します。なぜなら、人間のワーキングメモリは小さく、一度に多くの情報を処理できないからです(一説には秒間7ビットほどで、3人が同時に話すともう何が何だか理解できない程度らしいです)。

 ゴミ情報があると本当に必要な情報が入らず、正しい判断ができなくなる。つまり成果が出ない「残念な人」になってしまいます。ゴミ情報はリアルなゴミと同じで、あらゆる面でマイナスな存在です。

 まずはゴミを捨てること。頭の整理はそこからスタートです。しかし一度頭に入ってしまった情報は捨てられるのでしょうか?

自分の意識するテーマに関係のないもの、自分の課題解決に役に立たないものはゴミ情報。不要なだけでなく、ノイズとなって成果の妨げに

過剰摂取が生み出すモヤモヤ病

 頭のモヤモヤは、情報の過剰摂取による病気のようなものです。情報の過剰摂取は麻薬のようなもので中毒性があります。

 例えばテレビ番組を観るとき、ネットサーフィンするときに、あなたは目的を持ってやっていますか? ほとんどの人は、ただ面白そうなものをやっているからテレビを観たり、リンクをたどってWebサイトを観ているのではないでしょうか?

 朝からスマートフォンでニュースをチェックし、暇さえあればFacebookを更新し、好きなブログを読む。新聞を斜め読みし、雑誌をめくり、人気のベストセラーを読んで、周囲と共通の話題で盛り上がる。誰もが日常的にやっていることです。

 しかし情報量が勝負だった時代は終わりました。情報量が少ないことを不安に感じる必要はこれっぽっちもありません。ほとんどの人は過剰摂取なのですから。

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