80年代生まれの起業家から学ぶ、5つのキーワード世界を変える80年代生まれの起業家(2/3 ページ)

» 2013年10月17日 11時00分 公開
[山口哲一,Business Media 誠]

80年代生まれの起業家から学ぶ、5つのキーワード

1.デジタル&ソーシャル

IT技術やソーシャルメディアの発達は、新たなビジネスチャンスを生んでいる

 ITの到来を人類史における3つ目の、そして最も大きな革命であると、未来学者がアルビン・トフラーが『第三の波』で書いたのは、1980年です。以来、トフラーの予言は、その予想を上回るスピードで証明されています。デジタル技術の進化は、人間の社会や生活を大きく変え始めています。

 近年はソーシャルメディアの発達で人と人とのコミュニケーションが可視化され、人を媒介にして伝わることで、情報の流れに大きな変化が起きています。

 今回、登場している起業家は全員、ITを活用した新しいサービスを創造して起業しています。これからの時代、デジタルに伴う変化はビジネスを根本から変えていきます。 

 既得権益を持ち守ろうとしている人たちにとっては脅威ですが、新しいビジネスに挑戦しようとする人たちにとっては、大きなチャンスです。

2.グローバル

2010年代の日本人には、グローバルに活躍する優位性がある

 グローバル化、国際化という言葉も、もうずいぶん前から使われています。同時に、日本人の島国根性やビジネスの「ガラパゴス化」もネガティブな文脈で語られることが多いです。

 海外で活動をするようになってから、日本のマスメディアは日本人を卑下するニュースが好きだなと思うようになりました。

 日本人の気遣いや協調性は、多くの国で好まれます。文化の洗練度、独自性は、高く評価されています。長い歴史を育んでいることも尊敬の対象になっています。

 ARサービス「セカイカメラ」の開発者で、今はウェアラブルデバイスTelepathy OneでGoogleに挑んでいる井口尊仁さんは、「未来は日本人が運んでくると思えばいい」と発言していました。世界を席巻したアップルの商品やサービスは、SONYの「ウォークマン」とNTTのiモードを参考につくったことは生前のスティーブ・ジョブズも認めていたそうです。

 アニメ、マンガ、J-POPの人気は、世界的に根強いものがあります。食の分野でも、ファッションやコスメの分野でも日本は高く評価されています。

3.チーム

起業は孤独な行為ではない。補い合える仲間との共同作業

 起業家達が強調するのは、「何でもできるスーパーマンである必要はない」ということです。実際、ITサービスの創業者でありながら、プログラムやシステム開発が全くできないケースも珍しくありません。ユーザーに受け入れられるサービスをイメージし、プロジェクトをプロデュースすることができれば、起業はできます。同じ志を持つ仲間と数人のチームで始めるケースが一般的です。

 「自分は何もできないから」は、起業しない理由になりません。「やりたことがあるかどうか」が、大切なのです。

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