名刺の電子管理による人脈活用が、地域コミュニティーの活性化を支えるSansan事例(2/3 ページ)

» 2013年11月14日 11時00分 公開
[三河賢文,Business Media 誠]

Sansan導入で情報の共有・活用が活発化

 実はこのプロジェクトで、最初にサテライトオフィスへ入った企業がSansanだった。新居氏は名刺の管理方法を考えたとき、「Sansanはそんなサービスをやっているのではないか?」とすぐに声を掛けたという。他のサービスも比較したそうだが、使いやすさやニーズへの合致により、Sansanの名刺管理サービスがマッチしたそうだ。

 「まず担当者同士がめったに全員顔を合わせないので、それぞれの持つ名刺情報の共有は必須でした。加えて、交渉内容なども記録できる点は、一番メリットを感じましたね。しかも名刺情報は画像データを送れば、Sansan側で入力してくれるんですから。私は実際に1200枚の名刺入力をお願いしましたが、自分で作業していたらとんでもない時間が掛ってしまいますよ」(新居氏)

 人事異動や会社データ、あるいは社内人脈までシステム上で見える化できるSansan。管理ページで日々更新される企業の関連ニュースなどは、いつもチェックして会話の話題作りにも役立てているという。また展示会などで得られた人脈の活用にも、Sansanでの名刺管理は役立っているようだ。

 「これまで展示会では、名刺を頂いてもそれだけで終わっていました。つまり後追いが出来ず、チャンスを逃してしまっていたんですよね。何社かにはメールを送るものの、宛名や件名、本文を入力して個別に送信するだけでも手間が掛かります。しかしSansanでは登録されている連絡先をすぐに呼び出し、フォーマット化したメールをすぐに送れるんです。連絡先は会社名やタグ管理で分かりやすく整理しておけますし、非常に効率化されました」(新居氏)

 その他に徳島県東京本部では、担当者間の進ちょく管理などにもSansanのシステムを利用しているとのこと。訪問先の名刺情報にメモ書きで打ち合せ内容や進ちょく状況を入力し、あとは「見ておいてください」と声を掛けるだけ。これまで議事録などは時系列で閉じていたとのことだが、後から探そうとしても情報を見つけるのは困難だったという。

 「一番、『言った・言わない』になるのが困るんですよね。しかしデータで情報が残っていれば、それが証明となります。Sansanでは必要な情報をすぐに取り出せるので、担当が変わって分からなくなってしまうような事態も避けられますよ」(新居氏)

 導入を県に提案した際、思った以上に理解を得られたという新居氏。その背景には、誰もが同じ悩みを持っていたことが伺える。また東京本部での導入もスムーズに行われ、担当者は利便性を感じているようだ。

 徳島県ではFaceookページWebサイトでも情報発信をしていますが、それらはあくまで受動的な手段です。新居氏はSansanを利用して能動的なアクションを起こしていくことが、これからは大切だと話してくれました。

徳島県公式Webサイト

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