集中力はただただ、1点を見つめて心をそこに向けることです。過去や未来に気をとられてはいけません。過去の成功や失敗体験、あるいは未来の評価や成功を来にしてはいけません。集中するときは、「今」だけに注意を向けることが大事です。試合でも、仕事でも、人生でも、負けるとすれば、それは「今」に対する集中力が切れたからです。
そのためにも、「今」です。未来の成功のためにやっていることでも、集中力を強化するのであれば、未来のことはキレイさっぱり忘れましょう。なぜなら成功を意識すると、失敗が怖くなりますからです。失敗が怖くなれば、緊張し、体には力が入り、頭は真っ白になってしまいます。そうなるとミスを誘発するだけです。むしろ開き直って、どんなにミスを重ねても最後まで楽しもう、というくらいの開き直りの精神が集中力を生み、良い結果を生み出すものです。
本当に集中しているプロスポーツ選手は、自分が今何点なのか、何位なのかはあまり気にしません。
ちなみにイチロー選手が、「心技体」の中で最も重視しているのは「心」です。心は体や技に比べてさまざまな結果に敏感に反応し、折れやすいからです。打率や数字を気にすると心が乱れ、思ったようなパフォーマンスを発揮できないので、なるべく見ないようにしているそうです。そうした数字や他人との競争の結果だけを気にするではなく、自分で設定した目標、過去の自分との競争において勝つかどうか、を気にかけているのです。
他人との比較の尺度は、集中力を妨げるだけです。あなたも自分で設定した目標に対して、自分を評価しましょう。そして、昨日の自分よりも一歩でも前に進んだか自分を確認する習慣を持つことです。
成功者ばかりを生み出している幼児教育プログラムのエッセンスをヒントに、大人でも、仕事や夢の実現のために集中力を総動員させるための技術についてまとめたものです。集中力がもたらす奇跡を知りたい方は、ぜひ一読ください。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
ビジネスマンの「知的生産性の向上」をテーマに精力的に執筆・講演活動も行っている。近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の「図解思考」の技術』『ノート・手帳・メモが変わる絵文字の技術』(中経出版刊)、『すべての勉強は、「図」でうまくいく』(三笠書房刊)がある。
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