Q1:仕事のやりがいを感じるときは?
Q2:日本の「就活」をどう思うか?
僕自身は就活をほとんどしてないので、いまいちピンと来ていませんが、IT業界に限っていうと、エントリーではなくて、個人が積極的にアピール出来るのが当たり前になったら面白いな、と思っています。ソーシャルメディアがたくさんあるので工夫次第でいくらでもアピール出来ます。
Q3:日本人の長所と短所は?
Q4:今の日本・日本人の課題は?
Q5:世代を意識するか? 前後の世代との違いは? その理由は?
僕の周りが30歳前後で、社長として奮闘している人や、上場、売却した人が多いので同世代はよく意識します。なぜ僕には出来なかったのか、と。上の世代は礼儀正しい中間管理職が多く、下の世代は86世代と言われる86年生まれの起業家陣や、経験をある程度積んで次の挑戦をする人が多いイメージです。これらの世代との違いは? というと、あまりないイメージです。とりあえず凄い人には勝ちたいし、尊敬しています。
Q6:あなたにとってお金とは?
もちろんお金が全てではないのですが、生きる糧です。モチベーションにも一番ダイレクトに反映されると思っています。ただ「10万円貯めるなら10万円稼ぐ事を考える」を必ず意識するようにしています。
関根さんの場合は、音楽関連サービスやスマートフォンアプリでの成功体験を踏まえて起業するというケース。会社をつくり、最初のサービス開発中というタイミングでのインタビューは貴重だと思う。
Lyricaという歌詞アプリが大人気になったのは、衝撃的だったけれど、その頃に話を聞かせてもらって、「音楽ファンが何を求めているのか」「どんな風に音楽を楽しんでいるのか」を、彼から教わった。長く業界で仕事をしていると音楽の作り方やマスメディアの使い方は、裏技も含めて長けていくけれど、一番大切なのはユーザー視線だと思う。そういう意味で関根さんは、音楽業界にとっても貴重な存在だ。転職してDiscodeerを作り、DeNAにこわれて、新しい音楽サービスGroovyのコミュニケーション設計をしているときも意見交換をしたけれど、ユーザー行動に対する「仮説」がきちんと立てられているのに感心した。スマートフォンが消費の窓口になっていく時代に、コミュニケーションがどう変わっていくのか、そこで音楽サービスをどのように組み立てると、ユーザーに喜ばれ、かつプラットフォームとして収益性が望めるのか、しっかりイメージができていた。
これまでのスマートフォンアプリ開発者としての実績が認められて、支援者がいる恵まれた形で起業のスタートができるようだ。行動力も持っていて、いろいろなところにネットワークがある。フットワークの軽さも彼の武器だ。話をしていると物欲が強そうには見えないけれど、「大金持ちになりたい」と公言するところも素敵だと思う。
新会社で立ち上げるサービスは音楽関係ではないようだけど、時代を予見する力と、類い希なる行動力で、世界中の人達のライフスタイルを変えるようなサービスを生み出すことを期待している。
山口哲一(やまぐち・のりかず)
1964年、東京生。早稲田大学第二文学部中退。音楽プロデューサー、コンテンツビジネス・エバンジェリスト。
株式会社バグ・コーポレーション代表取締役。『デジタルコンテンツ白書』(経済産業省監修)編集委員。
主な著書に『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)、『ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略』(リットーミュージック)、『ソーシャルネットワーク革命がみるみる分かる本』(ダイヤモンド社・共著)などがある。
Web連載:
WEDGE infinity「ビジネスパーソンのためのエンタメ業界入門」
CREAweb「来月、流行るJポップ〜チャート不毛時代のヒット曲羅針盤」
誠ブログ:
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