コラム
» 2013年12月02日 11時00分 公開

ICHIROYAのブログ:“失敗できない人”が「商売」を始める時に知っておきたい10のポイント (2/2)

[和田一郎,Business Media 誠]
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5.師匠をみつけよう

 商売で生きていくためには、学び続けることが必要だ。だけど、商売の真髄は、本には書いていないし、もちろん、ネットを探しても書いていないのだ。

 では、どうやって学ぶかというと、誰かに教えを乞うしかない。

 会社とは違って、商売の世界では、誰もタダでは教えてくれないことを肝に命じよう。

 教えてもらうために、一番早い道は、師匠をみつけて、文字通り、頭を地面にこすりつけてでも、弟子にしてもらえるように頼みこむことだ。

 だけど、すべてを師匠に預けてしまうようなやり方は推奨しない。

 師匠も人間だから、愛嬌と引き換えに、いつまでも教えてくれるとは限らないし、師匠についていっても充分に稼がせてはくれないかもしれない。

 これぞと思う人を複数みつけて、その人たちのためになることをして、可愛がってもらい、教えてもらったり、情報をもらったりする。

 なおかつ、自分は自分でみつけた稼ぐやりかたを続ける。そして、師匠たちに教えてもらったことを大事にして、一歩一歩ステップアップして、自分の仕事の価値を高めていく、ということが必要だと思う。

6.ビジネス書やネットにない売り方を考えてみよう

 10年前、僕が商売を始めたときは、ヤフオク!やeBayでリサイクル、アンティーク着物がよく売れた。その時、その情報はネットにあふれていなかったし、もちろん、それを情報商材にして売っているような人はいなかった。

 新しい売り方は、いつの時代も生まれていると思う。特に今ほど、ITの進展が早ければ。そしてそれが一番実りの多い時期には、けっしてその情報が広く伝わることはない。最近も、米国のAmazonで売るという手法がネットで喧伝されるようになったが、たぶん、旬は過ぎたのではないかと思う。

 これからもそういったホットポイントは生まれ続けるだろう。できることなら、そのホットポイントをみつけたほうがいい。もちろん、それを見つけたとしても、そのポイントがホットである期間は短いだろう。だが、その波に乗ることで、その分野での商売のノウハウを短期間で学ぶことができ、また、資金的にも楽になるのだ。

 そういうホットポイントを見つけるためには、自分で売ってみるしかない――ということも肝に命じておくべきだろう。

7.得意なことの周辺で仕事を探そう

 僕の場合、今ではお笑いぐさだが、当初、惣菜屋さんをやろうかなと思い、モデル店の前に張りこんで客数を数えたこともある。だけど僕は、本当に食べるものに対する興味が薄いのだ。味覚にも全然自信がない。

 結局、ネットの古着屋になったのだが、よくよく考えてみると、デザインやアートに多少なりとも興味があったこと、説明文などの文章を書くことも好きだったことが、今の商売に役だっている。

 やっぱり人は、自分が得意なこと、好きなことに導かれるのだと思う。そして、好きになれることなら、たいていの苦労も耐えることができるのだった。

8.嫁や親族のもつノウハウを利用させてもらおう

 自分ができることはしれている。会社で学んだことも、実際の自分の商売にはあまり役に立たない。

 足りない分は、嫁や兄弟、親、親戚などに補ってもらえないか考えてみたらいいと思う。僕の場合は、嫁の英語、母親の着物の知識のふたつがあって、ようやく商売としてカタチになった。

9.誰かに任せないとできない仕事はやめよう

 自分に足りない分やできないことを“誰かを雇って補う”というのは、あまりおすすめできない。ビジネスが小さなうちは、自分と自分の家族で商売のプロセスが完結するようにしておくべきだ。

 手が足りない分は、誰かを雇用すればいいが、いざとなったら、自分でやれる、家族の誰かがやれるという道は残しておく。その人がいなければ、すべてが成り立たないという状況は避ける。

 世の中は厳しい。いくらきれいごとを言っても、他人は他人だ。ビジネスのコアを他人に依存してしまえば、他人にそのビジネスの根幹を左右されることにもなりかねない。

 絶対に失敗できないなら、ビジネスを大きくするまえに、“最悪の場合でも戻れる地点”を作っておくことが大事だ。

 たったひとり、自分もしくは自分の家族だけになったとしても、“規模は小さいながらも商売は成り立つ”という形にしておけば、どんなことがあっても冷静でいられるのだ。

10.借金はやめておけ

 ここまで読んでくれた人に、この項目は余計かもしれないが、なるべく借金はやめよう。

 「起業」の本を読んでいると、公的資金を借りることが常識なのかなと思えてくる。だけど、それは奨学金制度にも似ていて、返済の必要なお金であることには違いないのだ。借りる時は簡単でも、あとで苦労するのだ。

 借金はやめよう。

 借金をする前に、自分は体面にこだわっていないか、充分に汗をかいたか、必死で頭を下げたか、考えぬいたか、もう一度考えてみるべきだ。

 僕の思う、絶対に失敗しない商売のポイントはこんな感じだ。僕は「起業」は知らないが、「商売」なら少し知っていると思う。参考になればうれしい。

著者プロフィール:和田一郎

アンティーク・リサイクル着物を国内外へ販売する「ICHIROYA」代表。昭和34年生まれ。京都大学水産学科卒業後、大手百貨店に入社。家庭用品、販売促進部など。19年勤めたのち、2001年に自主退職して起業。現在に至る。趣味はブログ執筆


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