最初の1日で300Mバイトも……初期設定後に陥る“落とし穴”「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 第2回(3/3 ページ)

» 2013年12月11日 11時00分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
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Wi-Fi、公衆無線LANサービスを賢く使う

 そもそも格安SIMで通信を行う場合、アプリの個別インストールが面倒でも、アプリの一斉更新や自動更新をするべきではない。それではどうするか? 「Wi-Fi」だ。もし自宅や会社でWi-Fiにつながるのなら、アプリのインストール、更新時はWi-Fiを使うようにすればいい。

 自宅にWi-Fiがない、あるいは屋外でインストールや更新する必要があるときは公衆無線LANを使いたい。有名なのはマクドナルドのようなファストフードの店だが、最近はコンビニ各社のサービスも利用できる。ただし、利用するには無料の会員登録やアプリが必要で、登録も店舗で行う必要があるなど手間がかかる。急いでいるときにいきなり使おうとしても無理があるので、事前に会員登録やアプリのインストールを済ませておこう。

 コンビニの無線LANを使うこともできるが、店内に長時間留まることもできないので、アプリのダウンロードに時間がかかる事態は避けたい(ファミリーマートの場合、1日の接続が20分×3回に制限されている)。

 そこで、格安SIMのLTEとFamima_Wi-Fiの通信速度を計測してみた。近所の公園で格安SIMのLTEを、次に近くのファミリーマートのFamima_Wi-Fiに接続した。計測にはアプリの「RBB TODAY SPEED TEST」を使い、3回の平均値を出している。

LTEとFamima_Wi-Fiの通信速度
通信手段 下り 上り
公園(LTE) 2.23Mbps 2.02Mbps
コンビニ(Famima_Wi-Fi) 8.86Mbps 11.8Mbps

 格安SIMとはいえ、ドコモのネットワークを借りたLTEの実測は上下2Mbps前後。近所の駅前では10Mbps前後出たので、住宅街では少々通信速度が落ちるのかもしれない。とはいえWebページを見るなどの普段使いには十分だろう。

 一方、コンビニのFamima_Wi-Fiは10Mbps前後出ており、十分役に立つ。これならアプリを1、2本ダウンロードするのにさほど時間はかからない。格安SIMで通信量を抑えたいときにありがたい存在だ。また通信量の制限を超えて(3Gバイト以上)低速通信になったとき、大容量ファイルの受け渡しなどが必要なら、コンビニにいけば何とかなる。

 他にも駅や公共施設では、よりエリアが広く、通信速度が出る公衆無線LANサービスが用意されていることもあるので、よく行くルートの公衆無線LANスポットをチェックしておくと、格安SIMを使う場合は大いに役立つはずだ。

photophoto コンビニでスマホのWi-Fi設定を有効にすると、「Famima_Wi-Fi」や「7SPOT」などが選択できる(左)。Famima_Wi-Fiの場合は、Wi-Fiを使う前にサイトが開きログインが求められる。事前に店舗内でWi-Fiに接続し、無料の会員登録(登録内容はメールアドレス、パスワード、性別の3つ)を行う。セブンイレブンも同様で、ローソンの場合は「LAWSON」アプリのインストールが必要だ(右)
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