【オンタイム編】“ストーリー”と“ゴール”が決まればプレゼンは成功する岩淺こまきのオン/オフで使えるプレゼン術(2/2 ページ)

» 2013年12月12日 11時00分 公開
[岩淺こまき,Business Media 誠]
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プレゼンの「目次」を先に作れ!

 プレゼンのストーリーとはプレゼン全体の大まかな流れ、簡単に言うと「目次」のようなものです。設定したゴールに向かって、どのような流れで何を言うかを決めます。先ほどの自社製品アピールの例で言えば「冒頭のあいさつ」「アジェンダ説明」「会社紹介」「製品A紹介」「製品Aデモンストレーション」「事例紹介」「他社比較」「質疑応答」……という感じでざっくりとした流れを洗い出しておきましょう。詳細な内容を考える必要はないですが、もし「○○社の事例で機能性アピール」や「△△社の事例でコストメリットをアピール」といったポイントを思いついたときは、メモに書いておくと忘れなくてよいです。

photophoto プレゼンを作るときにはまずストーリーを作ります(左)。目次(=アジェンダ)を作る作業とほぼ一緒です(右)

 先に資料を作ると「こういうイメージじゃなかったんだけどな」と言われた場合、修正に時間がかかります(私はこの言葉にイラついたことが何度もあります)。ですから先にストーリーをラフ案としてまとめ、上司と合意を取っておくのです。方向性を合わせておけば、細かい要素を検討するときもスムーズに行えますし、プレゼン資料そのものの修正も、軽めの指摘で済みます。プレゼンのゴールを確認しておくのと同様です。

 ストーリーを考えるときは比較的アナログなツールを使うことをオススメします。思いついたことをホワイトボードやノートなどにどんどん書き出すと発想が広がりやすいです。

 項目が多くなりそうならば、付せんを使うとよいでしょう。1枚につき1つの要素を書き出し、付せんを上下左右に動かしながら整理する。スムーズな流れを考えるには有効です。デジタルのツールでは、マインドマップを描けるソフトウェアが個人的には使いやすいと考えています(参考記事:アイデアを可視化しよう! マインドマップ作成ツール5選)。要素を洗い出しやすく、要素の並べ替え、グルーピングの作業など、自由度が高くて考えがまとまりやすいです。

 プレゼンをする前には、この2つのステップをしっかり行いラフ案を作りましょう。お気に入りのツールを探すのも楽しいものです。ラフ案で上司に合意をとれれば、後は流れに沿ってプレゼン資料を作るだけ。プレゼンを成功させるために時間をかけるなら、このステップです!

著者プロフィール:岩淺こまき

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 グローバルナレッジネットワーク株式会社 人材教育コンサルタント/ヒューマン・スキル講師

 大手システム販売会社にて販売促進、大手IT系人材紹介会社にて人材育成、通信キャリアでの障害対応、メーカーでのマーケティングに従事。さまざまな立場でさまざまな人と仕事をし、「ヒューマン・スキルに長けている人間は得をする」と気づく。提供する側にまわりたいと、2007年より現職。IT業界を中心に、コミュニケーション・ファシリテーション・リーダーシップ、フォロワーシップ、OJT、講師養成など、年間100日以上の登壇及び、コース開発を行っている。日経BP「ITpro」で、マナーに関するクイズ形式のコラムを連載中。



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