ちなみに、損益計算書、貸借対照表から経営分析できることをご存じでしょうか? 貸借対照表から1年間のもうけが、貸借対照表から財政状態がひとめで分かります。
損益計算書と貸借対照表の数字を公式に当てはめ、経営に関するヒントを読み解くことができます。
自己資本比率とは、持っているお金のうち、返す必要のないお金の比率です。業種によっても異なりますが、目安は50%以上。上記表を経営分析すると、自己資本比率が低いと判断できます。このことから、借金や未回収のお金が多すぎる可能性がある、という改善ポイントが分かります。
当期純利益率とは、売上に対する利益の比率です。業種によって異なりますが、目安は5%以上。経営分析をすると、当期純利益率が低いことになります。このことから、コストが掛かり過ぎている可能性があることが分かります。
損益分岐点売上高は、採算がとれるギリギリの金額です。経営分析によって、売上が損益分岐点売上高より低いことが分かり、事業の見直しができるようになります。
損益計算書と貸借対照表を見れば、このようにさまざまな経営分析ができます。来年からこうしよう、ああしようと作戦を練れるわけです。ただ、この方法だと経営分析するチャンスが1年に1回きりなので、経営を上向けるベストタイミングを逃してしまう可能性があります。
そこで、「freee」の自動リポート作成機能が生きてきます。自動で続々経営データが作成されるので、業務の状態を逐一確認できるのです。リアルタイムで経営状況を把握できます。
もちろん税理士に依頼しても試算表を作成してくれ、経営についてさまざまなアドバイスがもらえます。しかし税理士に依頼すると当然お金はかかりますし、説明も資料も専門的すぎて、結局はアドバイスを「うん、うん」と聞くだけになってしまう可能性もあります。
freeeは、図やグラフでリポートを作成するので、パッと理解しやすく、すぐに経営に生かせるのが魅力。またfreeeのサイト上で損益計算と貸借対照表の月次推移、試算表が閲覧できます。
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次回は全自動クラウド型会計ソフト「freee」が実際にどれほど使えるソフトなのか、じっくり検証してみます。
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