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» 2014年01月23日 11時00分 UPDATE

ボクの不安が「働く力」に変わるとき:誰にでも伝わるプレゼン6つのステップ (1/2)

「で、結局何が言いたいの?」……このように言われたこと、ありませんか。あなたは説明が下手なのではありません。会話の流れが間違っていただけなのです。

[竹内義晴(特定非営利活動法人しごとのみらい),Business Media 誠]

竹内義晴(たけうち ・よしはる)

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 1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。

 自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。

 米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)、『イラッとしたときのあたまとこころの整理術―仕事に負けない自分の作り方』(ベストブック)がある。

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 あなたは、プレゼンテーション(プレゼン)をする機会がありますか?

 オリンピックの招致活動がそうであるように、プレゼンは大勢の聴衆の前で自分の考えを伝えたり、会社の代表としてクライアントに新しいビジネスの計画や企画案などを提案したりするような、「特別な人がやるもの」というイメージがありますよね。

 そのような立場でなければ、「プレゼン? まあ、オレには関係ないかな」と思うのも当然のことです。しかし、プレゼンの本質は「自分の考えを周りの人に伝える」こと。上司への業務報告や部下への指導など、実は、仕事のあらゆるシーンがプレゼンの機会と言ってもいいのかもしれません。

 「あの人の言いたいことはよくわからない」「で、結局何を言いたいの?」――プレゼンが下手なあまりに、あなたの気づかぬうちに上司や同僚、顧客からの信用を落としているとしたら……?

 そこで今回は、あなたの考えを分かりやすく論理的に伝えるプレゼンの方法をお話しましょう。筆者自身も日常のちょっとした会話や、講演・セミナー等で使っている方法です。結構便利ですよ。

なぜ、あなたの意見は伝わらないのか

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 その前に、「なぜ、意見が伝わらないのか」について。

 あなたは自分の考えを人前で話すとき、どのように話を組み立てているでしょうか? 多くの場合、「あ〜なって、こ〜なって、こうだから、こうなんです」のように、頭に浮かんだ順に話すのではないでしょうか。

 多くの人は、自分の意見をはっきりさせないまま話を始めます。その結果、聞く側は何について話されるのかいつになっても分からないのでイライラしてきます。そのため、「で、結局何を言いたいの?」とか、「結論は?」などと言われてしまいます。

考えを分かりやすく伝える6つのステップ

 実は、自分の考えを相手に伝えるいい方法があります。分かりやすい説明は、次の6つのステップで構成されていることが多いです。

  1. テーマ
  2. 趣旨
  3. 背景
  4. 証明
  5. 反証
  6. 結論

1.テーマ

 テーマとは「これから話す内容を一言で表現したもの」です。たとえば、次のような文章で表現されます。「いまから、○○についてお話します」。最初にテーマを一言で伝えることで、聞く側が「そうか、その話か」のように、何について話されるのかが分かるので、聞く耳を持ちやすくなります。

 例えば上司への報告なら「○○さん、○○についてお話してもよいでしょうか」と許可をとるような形に、部下への指導なら「○○さん、○○についてなんだけど……」のようにするといいでしょう。

2.趣旨

 趣旨とは、「自分の意見を端的に要約したもの」です。例えば、次のような文章で表現されます。「○○(テーマ)について、私の意見では○○です」。

 先に趣旨を伝えることで相手は話の大枠がつかめます。何を言いたいのかヤキモキすることもないし、話自体にも興味が湧いてきます。また、ポイントは「私の意見」を端的にはっきり伝えること。内容によっては、言い切るのは多少の怖さがあるかもしれませんが、言い切ることで相手にも何の話か伝わりやすく、自分自身の中でも何を伝えたいのかがはっきりします。

3.背景

 背景とは、「自分がそのような意見を持つようになった理由」です。例えば、次のような文章で表現できます。「なぜ、私がこのような意見を持つようになったのかと言いますと、○○については○○だからです」。

 背景を伝えることで、その意見が単なる思い付きではなく、考えや経験に基づいていることを相手に伝えることができます。

4.証明

 証明とは、「自分がそのような意見を持つようになったことを証明する事実」です。たとえば、次のような文章で表現できます。「実は、この間○○ということがあったのですが……」。

 伝える内容はあなたの経験があればベストですが、その経験がない、もしくはできない場合もあるでしょう。そのときは、「他の事例によって証明できる説明」でもいいでしょう。「○○によると、○○は○○になっているそうです」のように。

 事実や情報に基づいた情報を提示することで、あなたの意見がよりリアルに感じられます。

5.反証

 反証とは、「証明した内容とは異なった視点で、証明の正しさを説明すること」です。たとえば、次のような文章で表現されます。「もし、○○でなかったら、○○になってしまうでしょう」。

 反証を加えることで説明がより多面的になります

6.結論

 結論とは、その名のごとく「話の最終的なまとめ」です。次のような文章で表現されます。「だから、私の意見は○○なのです。」

 結論は、改めて考える必要はありません。趣旨と同じことを繰り返せばOK。あなたの意見を改めて伝えることで、「何が言いたかったのか」「この話は一体なんだったのか」をまとめることができるので、終わりよければすべてよしではありませんが、相手にとっても話の内容が理解しやすくなるのです。

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