社長に問われるのは「究極の実行力」選ばれ続けるリーダーの条件(2/4 ページ)

» 2014年01月24日 11時00分 公開
[山元賢治,Business Media 誠]

起業のために会社に入る

 起業を成功させるために最初から起業するつもりで会社に入り、3年間で徹底的に組織運営のことを吸収するのはアリだと思います。必ず3年間で区切りをつけることを決めておくことで、吸収のスピードは何倍にもなります。

 起業したら、備品の購入から商品の販売、資金調達まで、すべて自分たちでやらなくてはなりません。財務の流れも営業のノウハウも、広報のポイントも、他部署に行って人に聞きまくるくらいのことをしてみるのです。それをやったら、やる気のある優秀な奴だということで、注目される社員になるはずです。ゴマスリで上に取り入ろうとしている社員より、よほど評価されると思います。

 3年経って選ばれる人間になっていたら起業せずそのまま残るのもいいですし、計画通り起業しても、何も分からないまま起業するよりかなりのアドバンテージを得ています。

 会社を辞めて起業する場合、いまの会社で仕事をしているパートナーやお客様をもっていれば、3年はなんとかなるというような言われ方をします。

 しかし、これは惑星の周りを回っている衛星のようなもので、自立した存在になっていません。3年で貯金を食いつぶしてそれまでになる可能性があります。

 それよりも、自転する惑星を最初から目指すべきです。会社員時代の人脈に頼りすぎないようにするべきです。

 アップルは言うまでもなく、いまの世界的大企業もスタート時点ではほとんどがベンチャー企業でした。自分の「やるべきこと」をやるには起業しかないと判断した場合、覚悟を決めてスタートするのも1つの道です。

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