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» 2014年01月27日 15時00分 UPDATE

全天球カメラ「RICOH THETA」でワンショット360度パノラマ撮影を試す【後編】 (2/2)

[鈴木啓一,Business Media 誠]
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スナップカメラとしてのTHETA

 個人的には、THETAは気軽に撮影できるので、スナップ写真的な撮影にどんどん使うべきだと感じている。THETAはファインダーを覗いて構図を決める必要がない。つまり、取り出していつでもシャッターボタンを押せる。シンプルにそれだけで自分の周り360度が記録できる。面白いと思って撮ったのがつまらなかったり、逆に意外にも面白い写真が撮れたり、そんなことも新鮮で楽しいカメラである。

 ただ、1つ撮影時に配慮したいことがある。THETAは普通のカメラとかなり印象が違う形状をしており、撮影スタイルも異なるので、ほかの誰からも気づかれずに撮影をすることができてしまう。くれぐれもマナーをわきまえて活用したいものである。

レンタルビジネスの薦め

 THETAの価格は4万円台とカメラとしてはやや高価。しかも特定のシーンで活躍するカメラであるから、残念ながら、誰にでも購入をお薦めできるような商品ではない。ユーザー側からすれば、特定のシーンを撮影する際に業者からレンタルできるとうれしい。

 イベント会場や、ホテル、レストラン、ショップなどで来場・来店者に貸し出したらどうだろう。作品はWebに残せるし、後で画像ファイルを利用者にメールで送ってもらってもいい。ぜひ、今後レンタルができる仕組みが出てきてほしいと思う。

THETAは買いか?

 今回テストしたTHETAは実は友人の所有物で、1カ月ほど借りたものだ。何しろ4万円台のカメラであり、全く新しいコンセプトの製品である。購入する価値があるか、慎重に見極めるつもりで借りて試してみた。

 実際に使ってみてその価値があることが実感できたので、私個人としては「買い」と判断した。ただし、誰にでもとは今の段階ではいわないでおこう。やはり特殊なカメラである。使いこなしはそれほど難しくはないが、スマートフォンやタブレットとWi-Fiで接続したり、Facebookで共有したりといった手順を煩わしいと思わない、ある程度IT機器の扱いになれている人にお薦めしようと思う。

 THETAはさまざまな業種で活用できる可能性を秘めている。ビジネスで利用する場合には、職場に1人、少しだけ詳しい人がいれば導入は難しくないと思う。撮影そのものは簡単だが、どの視点から撮影するか(シャッターを押すときにカメラをどこに置くか)に知恵を絞ることが大切だ。ときには三脚を使うなど、さまざまに工夫もしてほしい。

 THETAが開拓したこの分野の写真撮影はまだまだ発展途上であり、知恵の絞り甲斐があるというものだ。本記事で紹介したsphereとの組み合わせや、Photoshopで文字や図形を追加するアイデアも、まだ入り口にすぎない。ぜひ新しいアイデアを考えて実行し、SNSなどで披露してほしい。

 THETAのアイデアを最初に聞いたときには、こんなに面白い体験ができるとは全く予想できなかった。しかし実際に使ってみて、THETAの開く新しい可能性の大きさにとても驚いた。デジカメに、まだこんな楽しみ方があったのか、という感じだ。

 近い将来、ボタンを押すと、スマートフォンの裏表のカメラが飛び出し、THETAのような魚眼レンズになる日が来るかもしれない。THETAが動画撮影にも対応したら、さらに面白いことになりそうだとも思う。THETAは、思わずそんな夢をみせてくれるような、ワクワクする製品である。

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