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» 2014年03月18日 11時00分 UPDATE

Re:Work !・最終回:子育て環境は、男性の“働き方”から変えていこう (1/3)

少子化の原因や解決策を語る際、女性側にだけ原因を押し付けてはいませんか? 実際に子育てをしていると、男性こそ変わるべきなのではないかと感じることがあります。

[三河賢文,Business Media 誠]

連載「Re:Work」とは

 今、働き方を見直す動きが増えています。新しい考え方やサービス、プロダクト。こうしたものを活用して働き方を変える人がいる一方で、現実にはそう簡単にいかず苦悩をガマンしている人も多いはず。「練り直す」「再生する」「再加工する」という意味の「rework」が、この連載の由来です。すべてを変えることは難しいかもしれませんが、まずは少しだけでも「Re:Work」してみませんか?


 日本国内において「少子化」が問題となっていることは、多くの人が認識していることでしょう。晩婚化についても、その要因の1つとして考えられています。

 少子化については、しばしばメディアなどでも耳にすることがありますが、その原因や解決策については1つ気になることがあります。それは、「女性側に原因を押し付けているのではないか?」という点です。例えば、

  • 育休や産休を取りやすくしよう
  • 復帰後の仕事環境を整えよう
  • 時短などのフレキシブルな勤務を女性に提供しよう
  • 女性のキャリアを支え、仕事を原因とした晩婚化を防ごう

 など。これらの話は、恐らく皆さんもよく聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。

 23歳で結婚し、すぐに長男と次男を授かった私は、子どもの成長をできるだけ身近に感じていたいという思いを持ちながら、子育てと仕事に取り組んでいます。男性として子育てに深く関わっていると、「男性こそ変わるべきなのではないか」と思うことが多々あります。あくまで主観的な意見になりますが、今回はその点についてお話します。

子育ての大変さ

 私は、子育てに男性も加わるべきだと考えています。私の母親世代は、

 「男は働くもの! それを父親に頼るなんて、女性は弱っている!」

 なんて声が聞こえてきそうですが、それは違うと思います。先にも「女性のキャリア」というフレーズを出しましたが、今の時代、女性も男性と変りなく働きます。それは収入面の話ではなく、1人のビジネスパーソンとして、女性が望んでいるのでしょう。その状況において、「子育ては女性が」と割り振ってしまえば、女性の負担は膨大になります。働く機会は性別によらず平等であり、男性の存在が女性にとって働くことの妨げになってはいけません。

 子育ての大変さ。こればかりは、実際に体験してみないと分かりません。たとえ兄弟や親せきに子どもができて数日一緒にいたとしても、その大変さは半分も理解できないでしょう。「大きくなれば手を離れる」と言いますが、少なくとも私は長男が6歳になった現在まで、子育てが楽になったとは感じません。また、2人3人と子どもが増えれば、その大変さは増していきます。

 保育園に預ければ、その時間帯は子育てから開放されます。しかしご存じの人も多いと思いますが、現在多くの地域で保育園には待機児童が生まれています。つまり、「預けたくても預けられない」人がたくさんいるのです。そうなれば、女性は仕事に復帰できません。「働きたい」と思っている女性にとって、これは大きなストレスとなるでしょう。

 また預けられたとしても、安心はできません。例えばある朝起きてみると、子どもが高熱を出していたらどうでしょうか。保育園は多くの子どもたちを預かっていますので、病気の子どもは預かってくれません。そうなれば病院へ連れて行き、症状が治まるまで自宅で看病しなければいけなくなります。仕事は急きょ休むことになるでしょう。会社側としても、こうした可能性を常に考えています。急に休まれて困る仕事は任せられないと結論付けてしまうのも必然です。

 子を持つと、親の自由は減ります。おしゃれなレストランに入れなくなり、満員電車は避けるでしょう。映画館にもなかなか行けず、友人と遊ぶこともままなりません。さらに仕事の面でも「思うように働けない」となれば、まるで自分が犠牲になっているかのように感じてしまうのではないでしょうか。

 「親として、それは仕方がない」

 と言われてしまえば、その通りかもしれません。子を持つ責任は、それほどまでに大きいのです。だからと言って、何もかも我慢することが本当に良いのか。これには疑問が残ります。

 子どもは、親の心情に対して敏感です。ストレスを抱え、心身とも疲れきってしまうと子どもはそれを察知します。そんな状態で子育てに当たることが、本当に幸せなのでしょうか。幸せではないからこそ、女性は「子どもを産む」ことに対し一歩引いてしまうのではないでしょうか。

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