プチスキルなら、プロスキルの「3つの問題」を解決できる一生食える「強み」のつくり方(3/3 ページ)

» 2014年04月23日 11時00分 公開
[堀場英雄,Business Media 誠]
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プチスキルで「かけ算」キャリアを形成するために大事な3つのステップ

 私はあらゆるスキルをかけ合わせて成功している人の事例や、自分自身のキャリアを棚卸して整理した結果、次のことが分かりました。それは、プチスキルのかけ算によるキャリアづくりには、「選ぶ」→「学ぶ」→「試す」の3つのステップをふみ、それぞれの段階で知恵を絞って実行するのが大事だということです。

「選ぶ」

 「選ぶ」には大きく2つあり、1つは戦う土俵である仕事の選び方、もう1つは戦う武器の選び方、つまりスキルの選び方です。スキル1つ1つをどう選び、どうかけ算するかということが重要です。プチスキルといえども、1年に1000時間確保して、習得には2年半必要です。いくらプロスキルに比べて短いとはいえそれだけの時間を投資するのですから、スキル間のシナジー(相乗効果)が期待できる選び方が重要です。

「学ぶ」

 「学ぶ」とは、できるだけ短時間で新しいスキルを習得するノウハウ(学び方)を身につけることです。これからの変化の速い時代では、あるスキルが突然死するのは避けられないため、必要なときにさっと新しいスキルを身につける必要があります。つまり、食いっぱぐれないために、学び続けることが大事になるのです。IT化が進展し、学びやすさは格段に向上しています。学びやすくなった時代にこそ、他者に後れを取らないためにも、効率のよい学習方法を今一度確認しておく必要があります。

「試す」

 「試す」とは、実際に学んで習得したスキルや手持ちのスキルを使ってとにかく何かやってみるということです。何か製品をつくるとき、昔はコストがかかりすぎて気軽に試すこともできませんでしたが、最近は3Dプリンタなどもあり、とりあえずつくってみようというのは時代の流れでもあります。「試す」に失敗はつきものです。日本人は失敗を必要以上に恐れますが、失敗とうまく付き合えるかどうかはとても大事です。

 実際にスキルを試す場も増えています。例えば英語を使ってみようと海外に行くのですら、格安航空券を使えば5万円以内で可能です。

 「これは面白そう」だと思えば、まずは手持ちのスキルで実際に試してみると、追加すべきスキルが明確になることがあります。試してみることはフィードバックを得ることであり、正しい方向性を確認するためにも重要なのです。

(つづく)

著者プロフィール:

堀場英雄(ほりば・ひでお)

1978年生まれ。名古屋大学卒業、米国の大学院卒業(原子核工学修士)。

20代はGE、BCGといった一流外資企業でプロとしての成功を一途に目指す。

30代になり大手日系メーカーに勤務しながらも、今まで習得してきた「英語力(米国大学院)×財務スキル(GE)×戦略立案力(BCG)」のかけ算で、オンライン英会話学校バリューイングリッシュを設立。同校の学長を務める。

多忙な留学・社会人生活の中でも、効率的に次々とスキルを習得する力には定評がある。


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