『発想法入門』などの著書で知られる星野匡氏は、オズボーンのチェックリストを覚えるために「ださく似たおち」というフレーズを紹介しています。アイデアの発想や問題解決に行き詰まったら、この呪文を唱えてみてください。
だ=代用できないか、さ=逆さまにしたら、く=組み合わせたら、似=似たものはないか、た=他の用途はないか、お=大きくしたら、ち=小さくしたら
ところで、オズボーンとは誰のことだか気になりませんか? オズボーンのチェックリストを作ったアレックス・オズボーンは、米国における創造性の研究や広告会社BBDO(電通みたいなものです)の社長を務めたことでも有名です。
そして、オズボーンが生み出したものの中で、最も有名なものといえば「ブレインストーミング」。オズボーンは、アイデア出しは個人でやるよりも複数の参加者でやったほう良いと考えました。あるアイデアが新たなアイデアを生む「連想的な発想」を使えば、アウトプットは65〜93%増えるといいます。
創造学の研究で知られる高橋誠氏によるブレインストーミングに基づく発想実験でも、グループワークを行ったほうが、流ちょう性(発想の早さと数)、柔軟性(アイデアの広さや思考観点の多さ)、独自性(アイデアのユニークさ)が高まる効果があったと報告しています。
チェックリストも個人でやるより、少人数であってもグループでやってみると良いでしょう。「三人寄らば文殊の知恵」というように3つの違う視点から発想すれば、ヌケやモレも防げるかもしれません。
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。
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