格安SIMに対抗!? 大手ケータイ会社の新しい料金プランはお得か?(2/2 ページ)

» 2014年06月16日 12時30分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
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パケット通信は、2台目や家族間で分け合うのが主流に?

 新料金プランではパケット定額サービスにも変化があった。これまで1カ月当たりのデータ量が7Gバイト(NTTドコモの場合、3Gバイトと7Gバイトの2プラン)を超えると通信速度が遅くなったが、上限の選択肢が一気に広がったのだ。

 NTTドコモとソフトバンクの新料金プランでは、上限が最大30Gバイト(2、5、10、15、20、30Gバイト)まで選択できるようになった(料金設定は月額3500〜2万2500円)。とはいえ、30Gバイトを1端末で使いきることは滅多にない。これは、スマホやタブレットを複数台契約している人や、家族で同一キャリアと契約している人が、データ量をシェアして使うことを想定している。

  ドコモ新プラン ドコモ新プラン ドコモ旧プラン ソフトバンク新プラン ソフトバンク新プラン ソフトバンク新プラン au ウィルコム
パケット定額 データSパック(1人向け) シェアパック10(家族向け) Xiパケ・ホーダイ ライト データ定額パック2 データ定額パック5 データ定額パック10 LTEフラット ウィルコムプランLite
月額料金 3500円 9500円 4700円 3500円 5000円 9500円 5700円 1886円
データ量 2Gバイト 10Gバイト 3Gバイト 2Gバイト 5Gバイト 10Gバイト 7Gバイト 1Gバイト
備考 長期契約割引あり 長期契約割引あり 8月31日受付停止 iPhone最大13カ月1Gバイトプラス データくりこし可。家族おトク割あり。iPhone最大13カ月1Gバイトプラス データくりこし可。家族おトク割あり。iPhone最大13カ月1Gバイトプラス なし 3年契約で24カ月割引(上記適用済)
シェア用のオプション名 2台目プラス シェアオプション なし なし なし 家族データシェア データシェア なし
シェア月額料金 500円 500円 なし なし なし 500円 2850円 なし

 両社の新しいパケット定額は月額料金こそ同じだが、細かい部分で違いがある。NTTドコモの場合、2Gバイトと5Gバイトのプランは1人向けを想定し、1人で2端末を使う場合は「2台目プラス」というシェアオプションを提供する。

 一方、ソフトバンクの「データ定額パック2」(上限2Gバイト)と「データ定額パック5」(同5Gバイト)では、今のところモバイルWi-Fiルーター以外のシェアオプションを用意していない(「データ定額パック10」以上にはシェアオプションがある)。そのほか、データ量の残りを100Mバイトずつ翌月に繰り越せる「データくりこし」、家族で契約していると割り引く「家族おトク割」も提供する。

 auは、2014年夏から「データシェア」を本格的にスタートする。これは2台目のタブレットで月2Gバイトの専用パケット定額を契約したうえで、スマトと合わせて月9Gバイトをシェアするという仕組みだ。

パケット定額で長期契約者の優遇を強化

 さらに、新しいパケット定額プランでは長期契約者を優遇する仕組みも取り入れられた。NTTドコモでは長く使うほど割引額が大きくなり、ソフトバンクでは請求額1000円当たりの獲得ポイントが増える。

会社 ドコモ旧プラン ドコモ新プラン ドコモ新プラン ドコモ新プラン ソフトバンク新プラン
パケット定額 Xiパケ・ホーダイ ライト データSパック(1人向け) データMパック(1人向け) シェアパック10(家族向け) データ定額パック2
通常月額料金(1年目) 4700円 3500円 5000円 9500円  
2年目 1000円につき5ポイント
3年目 1000円につき10ポイント
4年目
5年目
6年目 9200円
7年目
8年目
9年目 8900円
10年目
11年目 4400円 8700円 1000円につき25ポイント
12年目
13年目
14年目
15年目
16年目以上 2900円 4200円 8500円

au WALLETがスタート、Y!mobileも始まる予定

 auが始めた新しい電子マネー&ポイントサービス「au WALLET」も注目だ。これはプリベイドカード型のサービスで、auポイントをチャージして買い物ができるなどユーザーへの優遇策ともいえる。ポイントサービスといえば、ソフトバンクが7月からソフトバンクポイントをTポイントに変更する。

 このほかのトピックとしては、イー・アクセスとウィルコムが合併が挙げられるだろう。今後、「Y!mobile」ブランドに変わる予定で、新たな料金プランが発表されるかもしれない。

 まだまだ大きな動きがありそうなキャリアの料金施策だが、こまめに自分のスマホの使い方を確認して、節約になるのはキャリアの新プランなのか、格安SIMなのかを比較するといいだろう。

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