作成可能な帳票は、見積書、請求書、受領済みの支払い、繰り返し請求、貸方票のほか、明細書や納品書など多岐にわたる。請求書の作成を選択した場合、まず取引の基本設定を行った後、顧客名、請求日、商品の詳細、数量、原価などを入力していく。この時点で入力した顧客名や商品の詳細は記憶され、以降はプルダウンで選択できるようになる。
保存した請求書は、印刷、PDFの作成、直接送付などが選択できる。メールにPDFを添付し、オンラインで自分のメールアドレスから直接送信できる仕組みを実装しているのは、同種のサービスの中では珍しい。メールタイトルの末尾には「Zoho インボイスによって送信」という一文が入るほか、無料プランでは請求書の左下にもZohoのロゴが入るが、実用上は差し支えない範囲だ。
さらに作成した請求書をベースに、納品書や内容明細票の印刷、複製、繰り返し発行する請求書への変換といった機能が用意されているほか、入金日に通知するリマインダー機能、支払いが遅延した際の再発行機能、部分的に支払いがあった場合の処理機能、入金がなかった場合の損金処理機能など、実務上起こりうるさまざまな事態に対応するための機能が用意されている。これら機能の豊富さは、同種サービスの中でもトップクラスといっていい。
部分的に日本の商習慣上は馴染みのない項目もあるほか、日本語化されていないコンテンツも一部にみられるが、世界各国で使われているサービスだけあって全体的なフローは分かりやすく、テンプレートなどのカスタマイズ性も高い。また工数表を作成したり、経費を管理したり機能も備えるなど、帳票を作成するだけのサービスとは別格だ。
ネックなのは、有料プランが年払いにしか対応しておらず、最低でも1万8000円の支払いが必要になることだ。月額に直すと1500円なので、同種の有料サービスに比べてそれほど高額というわけではないが、最初に必要な金額が年払いで1万円の大台を超えているのは、心理的にハードルが高い。まずは1ユーザー・5クライアントまでという制限のある無料プランで、自分の用途にどこまでマッチするか試してみるとよいだろう。
サービス名 | 提供元 | 利用料 |
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Zoho インボイス | ゾーホージャパン | 無料 |
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