やはり動画は分かりやすいのです。あるいは、分かりやすいような気がするので見てもらえます。紙のマニュアルでは3分で読み終わらない情報量であっても、「3分の動画」なら絶対に3分で見終わります。どうやら人間は、「絶対に○○分しかかからない」という保証があると、情報に接する気分になるらしいです。
今なら、ホームビデオを持ちださなくてもスマホで簡単に動画が撮れます。それをYouTubeにアップロードすれば簡単に共有できます。社外の人間が見られないように、関係者だけが閲覧できる「非公開」設定(参照リンク)が可能です。
筆者は、「たすくま」というタスク管理アプリの動画マニュアルを作って、ブログで公開しています。無音声で30秒ほどの動画ですが、分かりやすさが好評なようで筆者のブログのアクセス数が増えています。
この原稿を入稿したところ、Biz.ID編集部から「動画マニュアルは簡単に作れると書いてありましたが、この動画ではいろいろと作り込みがあってハードルが高いのでは」という指摘を受けました。
別にマニュアル動画だからといって、ここまで凝ったつくりにする必要はありません。例えば、アプリのマニュアルであれば画面に触れたときのイメージがわくことが大切です。スキャナーのマニュアルであれば設定画面の使い方と、実際にスキャンしている様子が分かれば十分です。
これまで敬遠してきたという人もぜひ、マニュアル動画を作ることを検討してみてください。作る方も簡単ですし、見る方も簡単です。最近では、「Teachme」という動画や写真を使ったマニュアルを簡単にスマートフォンで作成できるクラウドサービスもあります。よく聞かれることを動画に残しておけば、きっと会社の同僚などに感謝される機会が増えることでしょう。
心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。
著書に『なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?』『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』『クラウド時代のタスク管理の技術』などがある。
ブログ「ライフハック心理学」主宰。
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