フレームワークを使ってスタバを勝手にカイゼンしよう!ナレッジワーキング!!(2/2 ページ)

» 2014年08月13日 08時30分 公開
[永田豊志,Business Media 誠]
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「スタバを勝手にカイゼン!」のペイオフ・マトリクス

 カイゼン要望を整理するフレームワークとしては、「ペイオフ・マトリクス」が有名です。ここでは縦軸に「効果」、横軸に「費用」のマトリクスを作り、要望を実現するとどの程度の効果が期待でき、費用がかかるのかによって付せんを貼り付けていきます。つまり、「費用対効果」が高いものから優先順位をつけるためのフレームワークなのです。

ペイオフ・マトリクス 筆者が良く使うペイオフ・マトリクスでは、横軸の「費用」を「工数」に読み替えて、「1週以内に対応可能」「1カ月以内に対応可能」「それ以上かかるもの」という3段階に分けています。「効果」に関しては、顧客100人のうち、何人くらいがポジティブに反応してくれるかを想定して、要望の付せんをプロットしていきます

 「効果」は、顧客満足度をどの程度上げられるのかということになりますね。どれくらい多くの人が持っている不満なのか、不満の強さはいかほどなのか、それによって「効果」の大小が変わります。

 一方、「費用」には物理的なコストだけでなく、手間や時間というものも含まれます。新しいメニューを開発したり、システムを作ったりするのは時間も費用もかかります。そうしたものはマトリクスの右端へ配置することになるでしょう。

 費用対効果の左上端、つまり「最も費用対効果の高いカイゼン」ポイントには、多くのチームで同じアイデアが並びました。例えば、

  • 取り違いのないよう「カップに名前を書く」
  • 一人客はカウンターに案内する
  • メニューに解説をつける

といった、どれもすぐに実行でき、効果が高そうなものばかりです。

カイゼン

 どうですか? みなさんも身の回りの業務などを見直すときに、こうしたフレームワークを活用して、ディスカッションしてみては? すぐに直せて絶大な効果のあるものがあるかもしれませんよ!

著者紹介 永田豊志(ながた・とよし)

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 知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。

 リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスを立ち上げる。その後、デジタル業界に興味を持ち、デスクトップパブリッシングやコンピュータグラフィックスの専門誌創刊や、CGキャラクターの版権管理ビジネスなどを構築。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。

 近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』(中経出版刊)がある。

連絡先: nagata@showcase-tv.com

Webサイト: www.showcase-tv.com

Twitterアカウント:@nagatameister


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