コラム
» 2014年08月22日 08時30分 UPDATE

サイボウズ式:「自分でやったほうが早い」は、チームを滅ぼす――上手な仕事の任せ方 (2/2)

[サイボウズ式]
前のページへ 1|2       

「丸投げ」なら任せないほうがいい

 もっとも、「とりあえず任せればいい」という、雑で無責任な「丸投げ」をするぐらいだったら、自分でやったほうがいいでしょう。

 仕事の丸投げは、「した方」も「された方」も不幸になります。十分な説明がないままの丸投げは、された側を混乱させます。情報不足のせいでおそろしく非効率な方法で業務に取り組むことになるでしょう。前任者が蓄積してきたはずの経験を共有できないとなると、また一から経験を積んでいかなければなりません。こんなやり方では、チームとしての経験値は一向に上がりません。

 丸投げした側の仕事が楽になるかというと、そうはいきません。いい加減な仕事の依頼をすると、結局は後で大量の質問に答えるハメになり、そのたびに自分の仕事が中断され、集中力が消失することにもなりかねません。仮に10分に1回話しかけられたら、もう仕事にはならないでしょう。質問してきた人に怒りを覚えるかもしれませんが、ここで彼らを責めるのはお門違いです。もとはといえば、いい加減な依頼をした自分の側に責任があるのですから。

上手な仕事の任せ方

 上手に仕事を任せるには、次のような点に注意することが大切です。

 第1に、任せる相手をよく選ぶこと。新人にいきなり難易度の高い仕事を任せるのは感心しません。この手の“むちゃぶり”を「新人に大きな仕事が与えられる良き企業文化」とする会社もあるようですが、それはただの「居直り」です。新人には、普段より“少し背伸びする”ぐらいの仕事を任せるのがよいでしょう。

 第2に、「先人の知恵」をしっかりと伝達すること。ミスが起こりやすいポイントがあるなら、仕事に取り掛かってもらう前に伝えておきましょう。仕事を任せた相手が、自分が以前ミスしたところで同じところでミスをおかしていたらチームとして進歩がありません。マニュアルがあれば理想的ですが、それが難しければ、ミスしがちなポイントをFAQとしてまとめておくだけでも、スムーズな引き継ぎができます。

 第3に、相手が1回目の仕事を終えるまでは、手厚くサポートすること。定期的に仕事の進ちょくをチェックし、いかなる質問にも快く答えましょう。間違っても、「質問しづらいなぁ」と思わせるような態度を取ってはいけません。

 言われてみればあたりまえのことばかりと思うかもしれませんが、これが全然守られていない「丸投げ」は意外とよく見かけます。中には「丸投げ」しても、難なく仕事をこなしてしまう人もいますが、そういう人ばかりに頼っていては「属人化」の問題からは抜け出せません。「任せる側」も、「任される側」も、共にスキルアップし、業務の効率化を図れるような上手な仕事の任せ方を身に付けたいものです。

「人に任せる」のは未来への投資

 人に仕事を任せるのは、手間ひまかかって面倒なものですが、チームの経験値を上げることにつながります。自分だけでやらずに「人に任せる」のは、チームの未来への投資ともいえるのです。

 「プロジェクトが“炎上中”で身動きが取れない」といった緊急事態でもない限り、積極的に人に仕事を任せてみてはいかがでしょうか。(日野 瑛太郎)

前のページへ 1|2       

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -