ニュース
» 2014年08月28日 09時00分 UPDATE

そのひとことを言う前に:親身になって話を聞いているのに、部下の心が離れていくのはなぜ? (1/3)

相手の気持ちを読んで会話をする――。スムーズな会話をする上で欠かせないポイントなのですが、これが意外と……というか、なかなか難しい話なのです。今回は相手の期待に応えるコミュニケーションについて考えてみます。

[岩淺こまき,Business Media 誠]

連載「そのひとことを言う前に」

 職場で感じるストレスの原因は、うまくコミュニケーションがとれないことによるものが多いようです。本連載では、伝え方や接し方、聴き方に至るまで職場でよくあるエピソードをもとに、仕事や物事がより円滑に進むようなコミュニケーションのヒントをご紹介します。言葉を受ける側の立場や気持ちを理解し、自分が発する言葉について見直してみてはいかがでしょう。


 悪気はなくとも相手を不愉快にさせてしまう。正しいことを言っているはずなのに、相手が怒らせてしまう……。そんな人を見たことはありませんか?

 もちろん悪意はないのですが、こうした行動を繰り返していくうちに、本人に自覚がないまま、周囲に人が寄りつかなくなってしまいます。逆に、スムーズに楽しい会話ができる人の周りには、多くの人が集まり、有益な情報や知識が交換されるなど、価値ある場ができやすい。

 今回は職場の話から少し離れ、仕事でもプライベートでも大切な“相手の期待に応える”コミュニケーションについて2つのケースを基に考えてみます。まずは、新幹線で耳にした、会社の先輩と後輩と思われる2人のやりとりです。

NGケース1:「あの会社は大変だよな。」

photo 会話をしていて、いきなり相手のトーンが下がった経験、ありませんか?

先輩: そういえばさ、先日のA社の案件、どうなった?

後輩: あ! ありがとうございます! 実はやっと決まったんですよー。

先輩: おぉ、そうなんだー。でもさ、ここだけの話、あの会社は要求高くて大変だよな。

後輩: え? えぇ、はい。

先輩: 担当者もさ、変わるたびに水準厳しくなるもんなぁ。でも、コスト抑えろって言うし。僕も担当していたときは、しょっちゅう終電だったよ。でもまぁ、がんばれよ!

後輩: えぇまぁ、はい……、がんばります。

 このような流れで会話が進み、案件が決まって嬉しそうだった後輩の様子は、どんどんトーンダウンしていきました。もう1つの例は、カフェでのカップルと思われる2人のやりとり。

NGケース2:「結局、何がマズいの?」

女性: 上司がすごくめんどくさいのよ。全部把握しなきゃ嫌なタイプらしくって。タスクの1つ1つも、全部納期チェックしてきてさー。言われなくても仕事くらいするっていうのにさー。

男性: 上司がタスクチェックするのは、当たり前なんじゃない?

女性: でも、そこまで? って思うことまでいちいちチェックするの。そんなにチェックに時間使うなら、違う仕事してって思うよ。

男性: チェックすることで、ミスをなくしたいんじゃないかな。君もチェックしてもらって、助かったことあるんじゃないの?

女性: そりゃ、なくはないけど……でも。

男性: 結局のところ、何がマズいの?

女性: ……。

 この場では、女性は最後黙ってしまいました。納得した沈黙ではなく、口を開いたら「そうじゃなくって!」と、ケンカを始めてしまうような沈黙でした。

 さて、どちらのケースでも話し相手のトーンは下がってしまっています。いったい、この会話のどこが間違っていたのでしょうか。

       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ