論理的に問題解決を行う3S会議においては、全体を「分ける」ことが最初の基本ステップとなります。なぜなら、問題というのは分けることで、その根本的な問題点が見つかるからです。問題点が見つかれば、半分解決したようなものです。
ちょっと脱線しますが、そもそも物事を分類する能力というのは、ロジカルシンキング(論理的思考)の中核能力です。GoogleやAmazon創業者など天才的起業家を輩出することで知られる幼児教育「モンテッソーリ」でも、指先を使って「分ける」ことを徹底的に学ばせます。
「分かるということは、分けられるということだ」
これは、2007年から6年連続で全国学力テスト1位の秋田県で行われた、教職員向けのセミナーで聞いた話です。理解と分類スキルが切り離すことのできないものであると講師が強調していたのをよく覚えています。ビジネスの現場だけでなく、教育においても「分ける技術」は大変重要であるということが分かります。
さて、「分ける技術」は実際どんなものかといえば、いくつか典型的な分類図のパターンを頭に入れておくだけのシンプルなものです。
会議においては、意見やデータなどをランダムに箇条書きするのではなく、こうした分類図に配置することで、全体像を把握しながら分析を進めていくことができます。
分けるための図解にはいろいろありますが、代表格は何といってもツリー型、マトリクス型、プロセス型、グループ図、サテライト型、グラフ型の6つでしょう。これは各々、論理構造で分ける、2つの軸で分ける、手順で分ける、グループで分ける、独立した要素で分ける、数字で分けると言い換えることもできます。
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