倹約に価値があるといっても、倹約することで時間やリソースが無駄になることもあります。ポッドキャスト「Listen Money Matters」の司会者、Matt Giovanisci氏は、倹約的な習慣が個人の性格に合わない場合は、そのせいで物事に消極的になってしまうと述べています。
私自身は、手当たり次第に無駄遣いしたり、自己顕示欲のためにモノを所有することはないので、倹約している方でしょう。しかし、自分にとって重要だと思えることにはお金を使うし、その線引きはしっかりしています。例えば、私はコーヒーとビールが大好きです。この2つについては、重要だと思っているので何も考えずにお金を使っています。
一方、テレビの有料放送チャンネルには価値がないと思っているので、そこにお金を使うことはありません。有料放送チャンネルが嫌いというわけではないですが、自分の人生で何に価値を置くか決めるべきだと思うのです。
Giovanisci氏は同様に、倹約思考であるがゆえに、お金を節約するための“小道具”に惑わされることがあると忠告しています。例えば、ポストに入っていたチラシに目を通して“クーポン”を切り取ることに時間を使ったり、マーケティングツールである“ポイント”に誘惑されたり、といったことです。
ほんの少額のお金を節約しようとして時間と労力を使うのはもったいないことです。倹約するなら、大きく稼ぐための倹約であるべきです。
上記3つの面で倹約に集中し、Giovanisci氏の主張を実践するなら、貯蓄に関して大きな違いが出るでしょう。
Dacyczyn氏は自身の著書で、倹約に対する賛成意見と反対意見に関しては、バランスの取れるところを見つけるのが重要だと書いています。
倹約はバランスです。やり過ぎも、やらなさ過ぎもいけない。適度である必要があります。効率的にお金を使い、十分なところで満足するのがコツです。
「収入を増やすこと」「支出はなるべく抑えること」の双方に注目し、どちらかに偏らないように注意しましょう。
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