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» 2014年11月10日 05時00分 UPDATE

外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術:アーサー・アンダーセンで学んだ「期限は死んでも守れ」 (1/2)

自分の仕事が何時間で終わるかを見積もり、絶対にその時間内に終わらせる。時間に対して厳しい姿勢を持つことで自分を鍛えられるのだ。

[川井隆史,Business Media 誠]

集中連載「外資系エリートが実践する「すぐ成長する」仕事術」について

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本連載は、川井隆史著、書籍『「外資系エリートが実践する 「すぐ成長する」仕事術』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。

一般的に、外資系企業に勤めるビジネスパーソンは「成長のスピードが速い」と言われます。それは、最短3日で将来の幹部候補生を見分けるというGEのように、社員に対する激しいプレッシャーと期待感があるからです。そのような環境の中、外資系エリートたちはつねに努力をし、日系企業に入社した同期とは比べ物にならないほどの速さで成長するのです。

外資系エリートが実践する仕事術といっても、基本的には誰もがすぐにマネできるものばかりです。中でも、特に大切な3つの心構えがあります。

 1. GEで学んだ 「すぐに動け」
 2. アーサー・アンダーセンで学んだ 「期限は死んでも守れ」
 3. 日本コカ・コーラで学んだ 「言われたことだけやるな」

この3つの心構えを守るだけでも、あなたは「すぐ成長する」人に変われます。


「期限は死んでも守れ」

 私がいた外資系3社の中でも、アーサー・アンダーセンはとくにプロフェッショナル志向が強かった。

 アーサー・アンダーセンは新卒を多く採用する会社だった。しかし、新卒だからゆっくり育てるということはない。2週間程度の研修が終われば徹底的にプロフェッショナルとして扱う。

 アーサー・アンダーセンでは顧客に対する監査やコンサルティングを「アサインメント」と呼んだ。アサインメントに入る時点で過去の資料はすべて読み込んであり、専門用語も理解できていて当たり前だと考えられている。たとえあなたが就職や転職して初めて顧客のところに行く――つまり人生最初のアサインメントであっても、顧客の前ではまるで「僕はすべて理解しています、あなたがたのすべてを知っています」という顔をしなくてはならない。

 私は、それを甘く見ていた。入社して初めての案件は外資系銀行会計監査案件だった。先輩に「読んでおけよ」と渡されたのは、前年の資料と監査マニュアル。あまりにも分厚くすべて英語で、まさか全ページ読む必要はないだろうと思い、きちんと読み込まなかったのだ。そして仕事が始まると、耳を疑った。日本語で話しているのにもかかわらず、特有の専門用語が多くて内容がまったく分からないのだ。

 「インタレスト・スワップ、マーク・トゥ・マーケット、サブシークエント・ペイメント・レビュー……」

 まごまごしていると上司やお客さまにはあきらめた顔をされた。上司にはけちょんけちょんに叱られ「もう帰っていい」と言われた。あの監査マニュアルやデリバティブなどの金融取引すべてを完璧に理解していなくても、ある程度お客さまの前年の状況、そして専門用語は頭に入れておかなければいけなかったのに、すっかり油断していたのだ。

 たとえ1年目であろうともプロフェッショナルとして高いレベルを求める、それがアーサー・アンダーセンの教育だったのだ。

 そこまでプロフェッショナル志向だからこそ、時間の見積もり1つとっても厳しかった。

 アーサー・アンダーセンでは、仕事時間の見積もりは厳守するというルールがあった。「自分の仕事が何時間で終わるかを見積もり、絶対にその時間内に終わらせる」ことが当たり前なのだ。

 例えばアサインメントで顧客のもとに行き、話を聞いて、今後の仕事の全体像をつかみ、時間を見積もった上で、次回インタビューのアポをとる。

 仮に8時間の見積もりで始まったアサインメントが、仕事の進め方が悪く実際には14時間と長くかかってしまった場合、8時間の労働時間しか自分から報告しないことさえあった。強制的にそうさせられているわけではない。プライドが許さないから「切り捨てる」のだ。

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