苦手意識は克服できる「のび太」という生きかた(1/2 ページ)

誰でも、嫌なことからは「逃げたい」と思うもの。しかし、何かのきっかけで苦手意識がなくなれば精神的なゆとりができて、少しずつ課題を克服できるようになります。

» 2014年11月18日 11時00分 公開
[横山泰行,Business Media 誠]

連載:「のび太」という生きかた

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 この連載は書籍『ポケット版「のび太」という生きかた』(アスコム)から抜粋、再編集したものです。

勉強も運動も苦手でぐうたらしてばかりののび太。でも、映画版で大活躍し、しずかちゃんと結婚し――、実は人生の成功者だったのです。そんなのび太から、無理せずに自分らしく生きて夢まで叶えてしまう方法を学んでみませんか?

本書では、のび太から学べる人生の成功法則を「のび太メソッド」と提唱し、全部で37つ紹介しています。

 ・完璧をいきなり目指さない
 ・かっこいい自分を想像する
 ・直感で判断。とにかく動き出す
 ・夢は叶うと信じ切る
 ・自分より、まず他人の幸せを望む・「愛する存在」で心を強くする

など。

この「のび太メソッド」は、どんなダメな奴でも夢が叶う魔法の法則です。みなさんの人生にも役立つヒントがたくさん詰まった1冊です。


苦手意識が強い→簡単に実現する成功を体験する

 誰しも、嫌だなと思うことからは、逃げたくなります。

 のび太もいろんな理由をつけながら、先へ先へと延ばすことがあります。しかし、のび太は最終的には、つぎつぎと起こるトラブルに1つずつ対応して乗り越えます。あきらめずに目の前の問題を解決しようと行動を起こす、のび太の原動力は何でしょうか?

 私は、のび太に成功体験が多いからだと考えています。のび太はひみつ道具の助けによって苦手な課題を克服した経験がたくさんあり、そのときどきで爽快感や達成感を体験しているのです。

 例えば、運動を習慣化できずに悩んでいる人たちは、「運動の爽快感」を日常の練習や試合の中であまり体験していないといわれています。仕事や運動も、心地よい疲労感を体験していないことが、ブレーキをかけているようです。

 でも、のび太の場合は、苦手なマラソンを、ひみつ道具のルームマラソンで走ることによって、爽快感や達成感を得るのに成功しています。

「のび太が九州まで走った!!」

 走ることが苦手で、ルームマラソンにも興味がないのび太に、ドラえもんはひみつ道具「未来のルームマラソン」を出します。この道具の上で走ると、実際に走っただけ景色が変わって見え、壁も通り抜けられ、川に入っても大丈夫になります。
 のび太は、自宅のある東京から九州まで走ってみたくなりました。でも、1キロぐらい走ったところで、九州まで走るにはどれくらいかかるかドラえもんに聞くと、「きみの足なら1年以上かかる」とわれ、のび太は突然またやる気をなくしてしまいます。
 そこで、ドラえもんがスピードを10倍に設定すると、のび太は自動車並みのスピードで走り出します。のび太はどうせ走るなら100倍にしたいとセットすると、ジェット機並みの速さに。ついに夕方には九州まで走り通すことができました。
 のび太は「くたくただけど気もちのいいつかれだ。そして、走ることに自信がもてたよ」と実感。その晩「ドラえもんのおかげだ。ありがとう、ありがとう」と感謝しながら、眠りについたのです。
 翌日の体育の時間はマラソン。でも、のび太はスタートライン上で、ピョコピョコと何度もその場で足踏みするだけ。昨日の「未来のルームマラソン」で走ったクセがどうしても直らず、先生から叱られるのでした。

 『ドラえもん(18)(てんとう虫コミックス)』小学館 より
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