――将来はどんな仕事に就きたいと考えていますか?
佐藤: バイオサイエンスに関わる仕事がしたいと考えています。高校のときに遺伝子工学の話を聞いて「こんなに面白い分野があるのか!」って心が躍ったんです。バイオサイエンスにまつわる仕事と言えば研究者が一般的な選択肢ですが、自分は文系なので、違う切り口でアプローチできたらと。化学メーカーに入ってバイオサイエンスを用いた商品開発やそのPRをするなど、選択肢はいろいろあると思っています。
徳江: 僕はまだ、自分のやりたいことを見つけられていません。それが明確になったときに、存分に力を注げるような準備はしていきたいですが……。結構コンプレックスに感じています。
――「やりたいことが分からない」というのがコンプレックス?
徳江: そうですね。「自分はこれで生きていく」ということを早く見つけたいです。
ただ、働き方について言えば、ずっと同じ会社に留まりたくはないと思っています。ひとつの仕事やひとつの場所に縛られるよりも、プロジェクト単位で契約をするような形で、いろいろな場所で働けたら面白そうだなと。もしくは、自分で起業したい。
――じゃあ、仮に就職した先の上司から「入社おめでとう! これから40年間ここで一緒に頑張ろう」って言われるのは……?
徳江: すごく困ります(笑)。たとえ入った会社で終身雇用が約束されていても、10年以上同じ会社で働くことはないと思います。
――仕事を選ぶ上では業務内容も大事ですが、徳江くんの言うような「働くスタイル」も重要なポイントになりますね。佐藤さんは、どんな働き方を希望しますか?
佐藤: なるべくリスクの少ない働き方がいいなと思います。
――リスクって、具体的にどんなことかな?
佐藤: 自分で起業をしたり、できたばかりのベンチャー企業に入ったりするのは、リスクが大きいかなと感じます。給料も安定しない可能性もあるし、そもそも会社自体がなくなってしまうことも考えられるので。「大手が絶対に潰れない」とまでは過信していませんが、少なくとも新卒を採用するような老舗の大企業がすぐに倒産することはないと思うので、そう言った意味でなるべく安定につながる選択はしたいです。
――なるほど、とっても堅実な考え方ですね。徳江くんにとってのリスクは何だろう?
徳江: 自分にとってのリスクは、流動性のない環境に染まってしまうこと。遅くまで残業をした後に同僚と居酒屋に行って、「あの上司がさー」などと仕事の愚痴を漏らすような大人にはなりたくないな……と思っています。
――2人はリスクについての考え方が対照的で面白いです。
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