連載
» 2014年12月26日 05時00分 UPDATE

知的生産の技術とセンス:Evernoteを「発見の手帳」とする (1/2)

EvernoteはWeb時代の「発見の手帳」に必要な条件をほぼ満たしています。文字や写真、音声などを組み合わせて保存し、それを後から編集することも可能です。

[堀正岳, まつもとあつし,Business Media 誠]

連載「知的生産の技術とセンス」について

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本連載は堀正岳、まつもとあつし著、書籍『知的生産の技術とセンス 〜知の巨人・梅棹忠夫に学ぶ情報活用術〜』(マイナビ新書)から一部抜粋、編集しています。

私たちは、かつてなかったほどさまざまな「情報」に囲まれ、日常的な仕事や生活で「知的生産」を行っています。

しかし、私たちが日々生み出している情報は、こういった環境の進化に追いついているでしょうか? 道具や環境が整った今だからこそ「知的生産」のための技術について、あるいは「知的生産」とはそもそもどういうものなのか、その源流をたどる必要が高まっています。

本書では、元祖ライフハックと言っていい、知の巨人・梅棹忠夫氏が提唱した「知的生産の技術」を、できる限り生かせるように再解釈し、周囲にある道具や環境に適用できるようアップデートを試みました。

さあ、「知的生産」という人生の武器を手に入れましょう。


クラウド時代の情報カード「Evernote」

 収集した情報をすべて利用しやすくするために、最低限の構造を与える記録の仕方はあるのでしょうか? つまり現在における「発見の手帳」に対応する仕組みとして何を使えばよいのでしょう?

 そこで提案したいのが、Evernoteを「発見の手帳」とすることです。

 EvernoteはPC上、そしてスマートフォンやタブレットなど、さまざまな環境から利用することができるクラウド上のメモツールです。クラウド上ということは、ここに蓄積される情報はどこか特定のPCや携帯端末内に存在するのではなく、Evernoteのサーバー上に存在しているということを意味しています。

 例えば前回のように、ミネラルウォーターのラベルにふと違和感を覚えた私が、それをスマートフォンで写真に撮影してEvernoteに送信したとしましょう。送信された情報は、クラウド上のEvernoteに蓄積され、同じ情報はPCにもタブレットにも同期されます。

 これは先ほどの、ノートブックや情報カードなど、記録するツールを常に持ち歩くという考え方から一歩進んでいます。

 情報カードに発見を記録しても、そのカードを片付けたり忘れてしまっては、その情報は引き出せません。Evernoteの情報がすべての端末に同期されるということは「記録するもの」を持ち歩くのではなく、今目の前にあるツールから常に同じ場所に発見を蓄積できるということなのです。情報が手元を離れ、クラウド上に蓄積されるのです。

 EvernoteはWeb時代の「発見の手帳」に必要な条件をほぼ満たしています。文字や写真、音声、動画を含むファイル類のマルチメディアを組み合わせて保存でき、それを後から編集することも可能です。主要なWebブラウザにはEvernoteにWebサイトをクリッピングするための拡張機能がありますので、興味のあるWebページを、その全体、あるいは一部分だけ切り取って保存することもできます。

ks_evernote.jpg 「Evernote」はPC、スマートフォン、タブレットなど様々なデジタル環境から利用できるクラウド上のメモツール。無料版、個人向けの高機能なプレミアム版(月額450円)、ビジネスユーザー向けに高度な共有機能を備えたビジネス版(月額1100 円)の3種類がある。
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