では、やよいの青色申告オンラインで確定申告の準備をしよう。基本的にはウィザード形式で表示される入力項目を埋めていくだけで、最終的な青色申告書類がPDF、もしくはe-Taxでの形式で出力できる。PDFは提出に必要な書式そのものが出力されるため、これを印刷し、そのまま提出することも可能だ。この点は、これまでのやよいの青色申告(パッケージ版)と内容はほとんど変わらない。パッケージ版の内容がそのままクラウド会計ソフトになったと考えてもいいだろう。
作業は「減価償却費の計算」「青色申告決算書の作成」「確定申告書の作成」の3ステップ。それぞれが細かいウィザード形式になっており、実際の確定申告書を見ながらの作業となる。あらかじめ取引先が発行する支払調書や、社会保険、生命保険の保険料控除証明書を用意しておこう。
作業イメージを見ると、意外に簡単であることが分かると思う。なお、原稿執筆時点(2014年1月22日)では平成26年分のフォーマットが公開されていないため、以下の青色申告決算書、確定申告書のイメージは平成25年のものを表示している。弥生では平成26年分所得税確定申告書式を1月29日のアップデートで対応するとのことだ
最初のステップは、固定資産に関連する「減価償却費の計算」だ。もし10万円以上の資産を購入している場合、ここで減価償却費を計算する。かんたん取引入力でも固定資産になり得るもの、例えばPCなどの備品はよく使う取引例として「パソコン(10万円以上)の購入」のように明示的な金額が書かれているので気付く人も多いだろう。
万が一、日々の取引入力において、10万円以上の固定資産を「消耗品」として登録していたらどうなるだろうか? 安心してほしい。この減価償却費の計算画面できちんとアラートが表示されるので修正すればよい。
青色申告決算書の作成は、氏名や住所、連絡先といった基本情報の確認から始まる。上部に表示された青色申告決算書のどこを入力しているのかが分かるようになっている。
次に毎月の売上額や仕入額の確認を行う。数字がおかしくなければ次のフェーズに進む。
自宅で仕事をするなど事業とプライベートの境界線があいまいな個人事業主の多くは、水道光熱費や通信費といった事業と個人の両方で使った費用を家事按分する。事業割合は作業時間などから合理的な説明が可能な比率に設定しよう。
家族を「青色事業専従者」にしていたり、従業員を雇っていたりする場合、その情報を入力する。
以上で青色申告決算書は完成だ。
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