親切すぎ? UIが変わった「freee」で確定申告書を作成してみたクラウド会計ソフトfreeeレビュー(2/4 ページ)

» 2015年02月03日 13時00分 公開
[宮田健Business Media 誠]

ステップ2:取引のもれがないかを確認しよう

 クレジットカードや銀行口座を登録し、明細を自動で取り込む設定にした場合、freeeの「自動で経理」機能を使って勘定科目などを指定し、会計データとして登録する。事業用にクレジットカードを使っていれば、かなりの作業が自動化できるのがクラウド会計ソフトの魅力だ。

freee オンライン口座明細の自動取り込み

 確定申告では、1月1日から12月31日までの会計情報が取引として確定している必要がある。「自動で経理」を確認し、取り残された明細がないかチェックを行う。明細がオンラインで取得できていない場合、CSV形式で取り込もう。

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 自動連携できない取引、具体的には「現金」での取引もあるはずだ。そのような取引を手元に残る領収書や請求書を基にステップ2-3ですべて登録する。ここが確定申告における一番の山場であり、「日々入力しておけば……」と誰もが後悔する部分だ。

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 freeeに限らず、このハードルをできるだけ下げようというのがクラウド会計ソフトの方針の1つ。銀行口座やクレジットカードの利用履歴を自動的に取り込んで手作業をなくす。現金での支払いならば、その場でレシートをスマホのカメラで撮影しておく(撮影データでは原本の保管義務を満たせないので注意)。今年の確定申告には間に合わなくても、来年の作業負荷を下げるための準備は今からでも間に合うはずだ。

 なぜ、領収書の処理が後回しになってしまうのか。それは、「会計ソフトをインストールしたPC」と「領収書」が目の前にあり、なおかつ「時間」と「やる気」が十分にあるという条件がそろう必要があったからだ。

 freeeもそれを理解しているようで、ナビでも「撮影して自動で登録する」という“助け船”を出している。freeeのモバイルアプリ(iOS/Android)には「アップロード」という機能がある。例えば、何かを買ったときにレシートを撮影し、アプリからアップロードすると、freeeの「ファイルボックス」内に保存できる。日付や金額など一部の情報はOCRで認識されているので、時間のあるときに残りの必要な情報を入力して取引を登録すればよい。

freee

 スマホのカメラによる撮影以外にもスキャナーでの取り込みやCSVファイルのアップロードにも対応する。例えば、「サクッと経理」という外部サービスに領収書をまとめて送れば、データがCSVファイルとして納品される。また、「スキャンマン」という外部サービスは、自宅やオフィスにスキャナー持参でスタッフがやってきて、その場で領収書をスキャンしアップロードまでを代行する。

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 ステップ2の最後は、開始残高の設定だ。前年の青色申告決算書があり、freeeを今年から利用している人は設定をしておこう。

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インフレ時代の確定申告

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