―― 夜がキツい……というのは? 残業とか?
土橋さん いえ、仕事が終わった後の、飲み会がキツくて……。とにかく、回数が多い。一番多かった時期は、平均して週に3回は行くペースでした。
―― それは多い!(笑) 皆さん飲むのがお好きなんですね、きっと。
土橋さん 今は週1回くらいに落ち着いてます。部長や他の先輩から声がかかったら、まず拒否権はありませんね。途中抜けが許される空気もないです……。
―― なんかホントに部活のノリですね、お酒が飲めない人だと地獄だ……。
土橋さん 幸いにも僕は、飲みに行くこと自体は好きなのでまだ救われていますが、それでも限度ってありますよ……。昨日も仕事終わりで6時くらいから飲み始めて、解散したのは深夜の1時半でした。2次会、3次会と続いて、その後でラーメン屋でラーメンを食べて「やっとお開きだ……」と思ったら、「よし、次行くか!」って(笑)。
―― もはやツッコミ待ちのボケみたい!(笑) 部長さん、そんなに飲み歩いていてご家庭は大丈夫なんでしょうかね。
土橋さん 今の部長、単身赴任で東京に来ているんです。部内の飲みは週1になりましたが、部長自身は取引先との付き合いや同業者との飲み会もあって、ほぼ毎日飲みに行っているみたいです。
―― なるほど、自由の身を謳歌しているわけだ!
土橋さん 最長記録で、7時から翌日の始発まで飲みっぱなし……ということがありました。2軒目とか3軒目でカラオケに行き着いちゃうと、もう止まらないんですよ(笑)。
―― 始発まで飲んでたら電車で帰れますけど、1時半くらいに解散した時はどうやって帰るんですか?
土橋さん その時は、自腹でタクシーを拾って帰りました。横浜から東京まで。
―― なんと! 無理やり付き合わせられて、帰りは自腹なんてヒドい……。
土橋さん 部長がいる時は経費で落としてもらったり、出してもらえたりするんです。その時、最後まで残っていたのは主任の方だったので……。
―― おやおや、もしかして主任さんも後輩を連れ回すタイプ?
土橋さん そうですね。僕は今、会社の社員寮に住んでいるんですが、寮内の関係がものすごくタテ社会なんですよ。いかにも体育会的な文化が、そこで脈々と受け継がれているんです。今は結婚してマイホームに住んでいるんですが、以前はその主任も同じ寮にいたことがあって。突然電話で「お前、今から来れるよな?」って呼び出されることもありますね。部長の飲みの付き合いは「体力的にキツい」って感じですが、主任の付き合いは「精神的にキツい」という要素もついてきます。
―― 例えば、どういったところで?
土橋さん やむを得ない事情で飲みの誘いを断ることもあるんですが、後日「なんであの時、お前来なかったんだよ?」って主任は必ず詰めてきますね。部長は「仕事は仕事、飲みは飲み」と割り切っていて、飲みの場のことは一切引きずりません。
―― なんか、部長が格好よく思えてきますね!
土橋さん 強引なところもありますが、典型的な“昔気質の営業マン”って感じ。毎日付き合いで遅くまで飲んでいますが、翌日の仕事に影響が出ているようなことは一度もないし。主任は外というより、仲間内や後輩と飲んでいることが多いみたいで。あと、部長がいる時といない時で、自分の払う分が大きく変わってきます。主任も少し多めには出してくれるんですが、上に主任しかいないと、ちょっとお財布的にキツいというのも……。
―― なんか、主任の方がダメ上司な気がしてきましたよ(笑)。
土橋さん ただ、部長も主任も仕事ではホントに頼りになる存在です。守ってくれるところは守ってくれるし、怒られる時も自分に落ち度があるということを、丁寧に指摘してくれるので。それでも、怒ると鬼のように怖いですけどね(笑)。ただ、川本さんのような理不尽な仕打ちはないので、その点は恵まれているなと感じています。でも……正直言って、夜の連れ回しはホントに勘弁してほしいです……!!
次回、登場するのはインフラ系ベンダーにお勤めの桜井さん。いったいどんな上司が登場するのか……。お楽しみに。
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