―― ここまでは“イヤな上司”のお話を聞いてきましたが、逆に“尊敬できる上司”ってどんな人物像なんでしょうか?
桜井さん 「まずは好き勝手やってみろ」という感じで、下に好きにやらせてくれる人がいいなと感じます。研修のときにお世話になった方がそのタイプで、こちらが好き勝手やるために社内で必要になる手続きや根回しは全部フォローしてくれるんですよ。
島田さん いい上司ですね……!
桜井さん 向こうが私のことを信頼してくれているのが伝わるので、私も当たり前のようにその人のことは信頼できました。あと、現状の会社に対する不満を共有してくれたことも大きかったです。「このままじゃいけない、自分はこう変えていきたい」と、下っ端の私にも本音を話してくれたのは、なんだかうれしかったですね。
土橋さん 本音を話してくれるかどうかって重要ですよね。ただのグチではなくて「本当はこうしたいんだけど、なかなかうまくいかないんだよな……」って話されたら、「僕でよければ力になります!」って気になると思う。
―― 「人として信頼できる」というのが尊敬ポイント、ということですね。
入江さん 「部下を人として尊重してくれるかどうか」というのも大事だと思います。こっちが「これでどうですか?」と聞いたときに「ダメダメ、やり直し!」って言うだけじゃなくて、「これはこういう理由でダメだから、こうやって直してね」と言ってくれるとか。あとは、「自分がやられてイヤなことを人にしない」とか。
川本さん 「尊重してくれる」というの、すごく共感します。私の会社でも、部下の言うことに耳を傾けてくれる役職持ちの方や先輩社員は人気がありますね。
入江さん すっごく当たり前のことなんだけどね、本来なら(笑)
川本さん 私たちの世代ってデジタルネイティブだし、上の世代の方ができないことをできたり、知らないことを知ってたりすることもあると思うんです。だから、頭ごなしに「下は使えない、上の俺らの方がデキるし偉い」ってスタンスの上司にはついていきたくないと思うし、そういう人はやっぱり出世してないですね。
土橋さん プライドばかり高い人っているよね。後輩に命令的な物言いしかできなかったり、人から教わるのを極端にイヤがったり。
桜井さん それはホントに共感します。エクセルの使い方、分からなければ聞いてくれたらいいのに……とか。
入江さん そうそう! “分からないから丸投げ”じゃなくて、ちゃんと聞いてくれたらこっちも「頑張ってるんだな」と感じて、応援したくなるしね。
川本さん やる気があってエクセルがカンペキに使える入社2年目の後輩と、やる気がなくてエクセルのまったく使えない部長、どっちが会社に価値を生み出しているんだろう……とか考えだすとキリがないよね。
―― 皆さん、話がまた“イヤな上司”の方に傾いてますよ……!(笑)
土橋さん あっ、すみません(笑)
島田さん 結局すごく当たり前の話になっちゃうんですけど、「尊敬できる人」ならば上司としても尊敬できるのかなって思います。
川本さん 私は……普通にコミュニケーションを取ることがストレスにならない人だったら、もうそれ以上高望みはしません(笑)
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