話す相手に“軽く”見られないためのコツ:表現のプロが教えるスピーチの兵法(1/2 ページ)
この人は信頼できる――。話す相手にはそんな印象を持ってもらいたいもの。そのためには会話中の過度な瞬きや頷きはNGです。今回はこんなクセを直すためのトレーニング法を紹介します。
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本記事は企業実務のコンテンツ「表現のプロが教えるスピーチの兵法」から一部抜粋・編集して掲載しています。
前回は相手に信頼されるための話し方として、瞬きを我慢しながら話すことをご提案しました。具体的に瞬きを我慢すべき場面もご紹介しましたが、実際に試してみましたか?
瞬きをコントロールするトレーニング法
私のスピーチコンサルティングを受けに来てくださる方々も、最初は「今まで自分がこんなにも無意識に瞬きを何回もしていたのか」と驚かれるケースがほとんどです。
そこで、今月は最初に瞬きをコントロールするためのトレーニングを1つご紹介しましょう。
このトレーニングは、まず軽く目を閉じた状態からスタートします。そして、「1、2、3……」と数えながら徐々に目を開いていきます。
10カウントしたところで視線が上にいくように、黒目も徐々に上に向けてください。
次に上を見上げた状態で10カウントしてキープします。
最後に、元の状態に戻します。10カウントしながら、徐々に目を閉じていきます。
最後はぎゅーっと力を入れて目を閉じるとより効果的です。
ポイントは、このトレーニングをしている間、瞬きをするのを我慢することです。最初は涙がじんわりと出るかもしれませんが、そのまま続けてください(コンタクトを装着されている方は無理をなさらないようにしてください)。
このトレーニングを続けていけば1か月もしないうちに目の周りの筋肉が鍛えられ、自分で瞬きのタイミングをコントロールできるようになります。私はこのトレーニングを続けることで自分がスピーチをするとき、30秒は瞬きをしないままで話し続けることができます。
よろしければ、ここで本記事を読むのを中断して、このトレーニングに挑戦してみましょう。軽く目を閉じて……。はい、
どうぞ!
この連載では実際に行っているスピーチトレーニングのポイントをご紹介しています。読むだけでなく、ぜひ実践してくださいね。
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